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物流ニュース
OTS 「おせっかい物流」が荷主企業から高評価
2020年3月11日
物流業界全体を見てEC物流の割合は上昇を続けており、現在も多くの企業がEC物流事業を展開している。今回は、そうした中で、多くの発荷主から支持を得ている企業を取材した。
OTS(田中優一朗社長、東京都江戸川区)はアパレルメーカーを中心に大小様々なブランド商品を発送・保管している。同社はファッションビジネスサポーターとして、こうした基本的な物流業務と並行しアパレル物流に付随する様々な業務を自社で請け負い、「おせっかい物流」として展開。荷主企業から高評価を得ている。
同社のおせっかい物流の中でも代表的なサービスが品質管理(QC)サービスだ。
同社では、ほぼ毎回のように縫製検品をすることも珍しくなく、輸入商品を中心に品質の確保などに貢献している。特に、海外の職人が一つひとつ手作りしているような、小ロット多品種の商品を中心にニーズが高く、顧客の成長を支えている。
加えて、同社で展開しているサービスに「カイテン倉庫」がある。これは、顧客の持つ在庫を同社が代理で販売してしまうサービス。在庫の買い取りから、自社倉庫を利用したクローズセール・アウトレットECと連携したオンライン販売など様々な展開を見せており、荷主側・消費者側に多くの利用者が存在する。田中社長は「アパレル業界では、在庫を抱えるリスクが大きく、時には倒産に直結するケースもある。OTSに預けることが、商品販売につながるというイメージを持っていただければ」と話している。
こうしたサービスが生まれた要因の一つに、同社が元々ジュエリー物流を行っていた点がある。現在でも商品メンテナンスの受注が絶えないこともあり、過去も同様に工房・職人を抱えた付加サービスを他の商品でも展開していったのが、おせっかい物流のスタートにつながった。ネット通販に対応した物流もおよそ15年前から展開しており、当初は赤字だったが、ボリュームを増やす中で黒字化。顧客の事業展開を支えるため次々と新たなサービスの導入が続き、越境EC・物流加工に加え、専門家を入れており、多くの顧客からオーダーが絶えない現在のおせっかい物流の形へと変化していった。
同社は現在も成長を続け、新たなサービスを構想中。革製品の補修のほか、カイテン倉庫の新しいネットショップ開設も検討している。田中社長は「革製品の補修については既に、お客様から注文をいただいている。人材を育てながら小さな規模から始めていく」としている。
◎関連リンク→ 株式会社オーティーエス
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