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物流ニュース
コンテナ車の横転事故増加、固定ミスで「ずり落ち」
2009年2月12日
海上コンテナ輸送によるコンテナ転落事故が相次いでおり、業界関係者から「素人同然の事業者の参入で事故が増えている」と厳しい意見も出ている。
1月27日、大阪市西区で海コン40フィートコンテナが中央大通りで横転。幸い、けが人はいなかったが、もし近くに車両や人が存在していたらと思うと、ぞっとする事故だ。昨年12月には、南港で同じようにコンテナが横転。神戸では、一部の警察署がコンテナ車のコンテナの積み付け機器(ツイストロック)に対する取り締まりの実施も検討されているようだ。
関係者によれば、事故のほとんどはツイストロックを適切に行わず、これによりカーブでコンテナがシャシーからずり落ちて、車両ごと横転するという。ある事業者は、「ドライバーは単純な作業を忘れるケースが多い。作業に追われて、レバー操作だけでコンテナを安全に固定できることすら忘れて、スピードを出した結果、コンテナがシャシーからずれて車両ごと横転させてしまう」と指摘する。
また、大ト協海コン部会に加入する事業者は、「大阪でコンテナ横転事故を起こしているのは、全て部会に加入していない事業者で、最近になって海コン輸送を始めた会社が多い。素人考えによる横着な作業が大事故を招いている」とし、「輸送を依頼する際には、部会や海コン輸送協組に加入している事業者を使用すべきだ。業界のイメージダウンにもつながることから、警察も事故を起こした事業者は徹底した取り調べを行って欲しい」と話す。
海外から輸入されてくるコンテナは、コンテナ内部の荷物の積み付けも不十分なケースが多い。さらに、トレーラヘッド部分はドライバーの疲労防止のためにエアサス車が大半。加えてシャシーのツイストロックをオフのままで走行すれば、荷物もコンテナ自体も不安定となる。(佐藤弘行) -
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