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    協同組合に運送許可…異例の取得、運輸局は「たまたま」

    2009年6月5日

     
     
     

     今年2月から3月にかけて大阪と兵庫で、中小企業でつくる事業協同組合が実運送許可を相次いで取得したことが、ちょっとした話題となっている。国交省によると、協同組合に運送業を許可するのは異例という。


     「なぜ、あの組合は許可されて、こちらはダメなのか」。国交省が「個別に判断する」という協同組合への許可権限が、見方によっては恣意的に映るという背景がある。おりしも「不況」という別の原因から、「協同組合で許可が取れないのか」といった運送事業者からの問い合わせが複数寄せられていることが、話を複雑にしている。
       
     近畿運輸局は2月、大阪府富田林市の協同組合に、3月には神戸市中央区の協同組合に、それぞれ実運送許可を与えた。利用運送許可ではなく、協同組合名義の緑ナンバー貨物車が誕生した。
     この位置付けについて同運輸局貨物課は「少なくとも物流二法施行後の19年間では初めて」と説明。全国的にも「通常は許可しておらず異例」(国交省貨物課)という。
     ではなぜ、近畿で2件も異例の許可となったのか。
     中小企業等協同組合法には、組合の所管行政庁に関する条文(111条)があり、「組合員」の事業種類によって「組合」を所管する行政庁が異なるとの趣旨が記載されている。具体的には、財務大臣か国土交通大臣のどちらかが所管する事業(金融事業や貨物運送事業など)を「組合員」の1者でも行っている場合、「組合」の所管庁は大臣と都道府県知事の両者。逆に、両大臣所管事業を「組合員」が行っていなければ、都道府県知事が「組合」を単独で所管する(以上の取り決めは、組合員の所在地が単一の都道府県内に収まる場合)。
     近畿運輸局によると大阪、兵庫の両組合は府県の知事単独の所管だった。つまり、貨物運送などの事業をどの組合員も行っていなかったことになる。同運輸局は組合への許可について、「今回の許可は、組合員に運送事業者がおらず、組合に運送許可を与えても組合法でいう『相互扶助』には抵触しないと判断した」と話している。
     今回の許可にあたった各行政によると、この「相互扶助」やそこから導き出される「直接奉仕の原則」がひとつのキーワードだ。「組合員」の少なくとも1者が行っている事業と同じ事業を「組合」が行えば、組合が組合員の事業を脅かしかねない、との判断の根拠とされている諸原則だ。言い換えると、親(組合)と子(組合員)が同じことをしていては存在意義があやしくなるから、役割分担を決めるということ。
     ではなぜ、少なくとも19年間、同様の組合に対する運送許可が一度も出されたことがないのだろうか。また、今年初めに相次いで2件の許可が出た意味は何なのか。同運輸局は「たまたまとしかいいようがない」、兵庫の組合を所管している県は「これまでそうした申請がなかった」(産業振興局経営商業課)と、それぞれ話している。(西口訓生記者)

     
     
     
     
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