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物流ニュース
日本ベネックス 物流施設の「屋根借り」メガソーラー事業展開
2020年10月29日
太陽光発電所の設計・施工と自社発電所の運営を手掛ける日本ベネックス(小林洋平社長、長崎県諫早市)は、物流施設の屋根を利用した「屋根借りメガソーラー」事業を展開している。
甲子園のバックスクリーンなど、LED大型映像装置の取り扱いを得意としている同社では、2012年に環境エネルギー事業をスタート。2014年に「屋根借り」のメガソーラーとして、当時、国内最大の「ベネックス流山ソーラーポート」を千葉県流山市に完成させた。
同社は9月19日、同印西市で伊藤忠アドバンス・ロジスティクス投資法人が運用を行う物流施設「アイミッションズパーク印西」の屋根を賃借したメガソーラー「ベネックス印西ソーラーポート」の運転を開始。単独の物流施設における屋根借りメガソーラーとしては国内最大級の約3MWを誇り、高圧太陽光発電所では国内初の「ノンファーム型接続」で稼働したケースとなる。
小林社長は、「一定の条件下で系統への接続を認める『ノンファーム型接続』の千葉県での試行的な取り組みの対象で、基幹系統の混雑時での出力抑制を前提に、連系が可能となった」と説明。年間発電量は、一般家庭約900世帯分に相当する約318万kWhを見込んでいる。
同社長は、「設置工事も自前でできることが当社の強み。工法やソーラーパネルの配置方法など、これまでの実績とノウハウを生かし、工夫している」と語る。
「屋根借り」の対象は、約5000平方mから。「新設の倉庫や物流センターだけでなく、強度があれば既存施設でも問題ない」という。屋根を貸す倉庫側はパネルや工事費用などの負担がない上、賃料収入の他にも環境面での取り組みとして社会貢献をアピールできる。また、「太陽光発電装置は、工場立地法で『環境施設』にあたるなど、メリットもあるはず」。工事期間は約2―3か月で、原則、日中に行われる。
小林社長は、「電力会社への売電がメインだが、自家消費も提案できる」とし、「FIT制度(固定価格買取制度)に依存しない再生可能エネルギーの普及・促進のため、ピークカット用蓄電池や、自家消費型太陽光発電所の設置なども積極的に進めていく」と語る。
◎関連リンク→ 株式会社日本ベネックス
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