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物流ニュース
カンエツデイリーフーズ「SR導入でドライバーの意識向上」
2009年8月28日
カンエツデイリーフーズ(白井宏一社長、東京都豊島区)は親会社・関越物産(松原尚夫社長、同)の物流子会社として、昭和53年11月に設立された。親会社の関越物産はこんにゃくをメーンに、しらたき、ところ天、デザート、惣菜など日配品の製造販売会社で、創業は昭和21年という老舗。日本国内各地に販売し、中国へも輸出している。
島田課長
カンエツデイリーフーズのメーン物流センターは埼玉県の毛呂山町にあり、関東一円の物流を担っている。自社工場は埼玉、群馬、福島、長野の4か所で、毎日約200─250アイテムの商品が、各工場から毛呂山の物流センターに自社トラックで集められ、33のルートごとにピッキングして配送。自社トラックは12台、そのうち約9台を末端のルート配送に回し、あとは協力運送事業者3社に依頼しているという。
「日配品なので、納品先に合わせて稼働は365日・24時間体制。万一に備えて1、2台は常に待機させている」と話すのは物流センター・物流課課長の島田健司氏。同社は昨年3月、グリーン経営認証を受けているが、そのきっかけはセーフティレコーダ(SR)の導入だという。
「2─3年前、親会社の商品を運ぶ立場としてアイドリングの状況や輸送状況をデータとして管理する必要があると考えていた時、たまたま何かのニュースでSRの存在を知り、全車に搭載した」と話す。
しかし、「初めは全ドライバーから猛反発を受けた。実際、3人のドライバーは辞めてしまったが、そのうちゲーム感覚で点数を競ったり、SR代理店の方に直接指導してもらったりして、徐々に慣れてもらえた。燃費が5─10%向上したこともあるが、エコドライブのテクニックの情報交換などドライバー同士のコミュニケーションができたことと、ドライバー各人の意識向上につながったことが良かった」と説明する。
「SRを搭載してからはもらい事故以外は事故ゼロの状態」だという。SRの取り組みが軌道に乗ったため、グリーン経営の取得にも乗り出した。「オフィス内の節電やゴミの分別など、キチンとしなくてはグリーン経営認証は取得できない。SRの導入からドライバーも会社の姿勢を理解してくれたようで、グリーン経営認証の取得時は自然と協力してくれた。この点でもドライバーの意識向上が見られて良かったと思う」と話す。
島田課長は「メーンのこんにゃく類のピークは10─12月。小さめの車両がないため、夏場はどうしても積載率が悪くなってしまう。最近、少しずつ始めてはいるが、他社からの共同配送を受けて輸送効率を上げる努力をしなくてはならないと思っている。今後は営業力をつける必要性を感じている」と展望を語る。
関連リンク→ 株式会社 カンエツデイリーフーズこの記事へのコメント
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