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物流ニュース
クックピット 関東圏でサテライト配送計画、配送クオリティ均一化とコスト調整へ
2021年2月4日
物流業界はこれまで労働環境の改善をメインテーマの一つとして取り組み続けてきたが、同様の課題を抱えているのは物流業界だけではない。ラーメン店を例に挙げると、1からスープを仕込めば毎日約8時間が必要とされ、繁忙期のドライバーも真っ青な長時間労働。しかし、ある企業の台頭から品質を守った上での大幅時間短縮を達成する店舗が続出している。今後も成長される同社だが数年間、物流に課題を抱えているそうだ。
クックピット(本間義広社長、東京都足立区)は日本で初めてラーメンの業務用ストレートスープを商品化した飲食店総合支援企業。牧場に隣接している工場で新鮮な材料を特注の常圧釜で調理した高品質なストレートスープは全国1500以上のラーメン店で愛用されており、ラーメン店以外にも居酒屋・焼肉店・給食センター・社員食堂など、利用者は増加の一途を辿っている。
近年はハラル認証を取得の上、タイに鶏のスープ工場を稼働させ、イスラム教徒にも提供できるラーメンスープを展開するなど、飲食業界の革命児的存在として注目を集めている。現在はタイの同社スープ工場からアメリカへの輸送ネットワーク開拓・検疫クリアの他、食品業界などでの九州から沖縄までの共同物流などをテーマにパートナーを探しているとのこと。
同社は成長を遂げる一方、ここ数年は配送クオリティの均一化とコストの調整を課題としてきた。
同社は現在、大手企業に一括して冷凍物流を委託しているが、配送品質が同社の求める水準に達せず、定期的に銀座エリアなどからクレームが続いているという。本間社長は、「クレームがあるのは決まって同じ店舗。委託先へ改善を依頼しているが、ダンボールの破損や包装にピンホールが発生するといった問題が続いている。中継の際に冷凍スープが解けているケースや商品を乱雑に扱っているケースもあるのでは」と話す。
加えて、3年前からは配送費用の値上がりに対応。当初は毎月350万円程のコスト増で、現在は150万円増まで抑えられたものの、ラベル貼りなど物流加工費も必要となり、最適化の目処は立っていない。
そんな同社では現在、新たな物流パートナーと関東圏でのサテライト配送計画を進めている。居酒屋など向けの低容量商品の配送もあり、小回りの利く事業者との小口ネットワーク構築を模索中だ。今後は、従来の協力会社の強みも生かしつつ、必要に応じ、各地で物流の相談が可能なパートナー募集を検討するという。
なお、既に同社パートナー企業の中には現地物流で好成績を記録しながら同社代理店として商品営業をセットでこなす事業者も誕生しているとのこと。同社に負けず海外顧客も開拓しており順調な成長を遂げているそうだ。
本間社長は、「物流で頭を抱えているのは弊社だけでは無いと思う」とし「これから一層、お客様の要望を叶えられるような物流の仕組みづくりや物流チームの募集・編成を検討していきたい」としている。
◎関連リンク→ クックピット株式会社
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