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物流ニュース
シェル ルブリカンツ ジャパン 「潤滑油を通し、物流を支える」
2021年2月3日
昨年12月末に出光興産からシェルグループに株式譲渡された、シェル ルブリカンツ ジャパン(阿部真社長、東京都千代田区)。2017年に昭和シェル石油の潤滑油・グリース事業を分社化して発足した同社は、潤滑油の研究開発、原材料の仕入れ、製造、配送の一貫操業体制を取っている。
その後同社は、昭和シェル石油と出光興産の統合により出光興産のグループ会社となったが、この度、ロイヤル・ダッチ・シェルのグループ会社として新たにスタートした。
株式譲渡に伴い社長に就任した阿部社長は、シェルグループの一員となるメリットについて、「潤滑油は、ブランドだけではなく、技術面が極めて重要な商品。今回の株式譲渡によってシェルグループが世界規模で持つ年間100億円以上の研究開発費や、グローバルの研究開発拠点で活躍する研究者の成果を、これまでよりスピード感をもって、より良いシェルブランドの商品・サービスとして供給できるようになる」と説明する。
主力商品である潤滑油は、ガソリンなどの石油製品の中で特に「他社と差別化できる商品」だという。
潤滑油は、機械を動かす上で重要な役割を果たしており、潤滑油基油(ベースオイル)に添加剤を加えることでできる。そしてそのベースオイルの選択と、どのような添加物をどれほど配合するかが、各社のノウハウになり、ブランドとして展開されることになる。
同社を率いる阿部社長が昭和シェル石油に入社したのは1988年。シェルグループの在籍は長く、潤滑油だけでなくエネルギーに関する知識も豊富だ。
2011年の東日本大震災後は「事業を通じてどのように社会に貢献できるのか」を社員皆で考えて、「潤滑技術と提案力で皆様に安心を届ける」というビジョンを掲げてきた。
今回、同社がシェルグループの一員になることで、「より強固にそのビジョンを実現できるようになる」と考える。
物流事業者に対しては、「物流は日本の産業を支えており、当社は『潤滑油を通してその物流を支える』という貢献ができるのではないか」とし、「物流業界は、ラストワンマイルも含め、いかに車を止めないか、実稼働率を高めていくかを考えている。当社は自社の商品を通して、様々な提案をできるのではないか。今後はホームページやウェブセミナーを通して広く紹介していきたい」とする。
さらに同社では、石油に携わる企業として環境問題に関しても、真摯に取り組んでいる。日本政府は2050年までに「カーボンニュートラル脱炭素社会」を目指しているが、シェルグループ全体でも2050年までに同社のエネルギービジネスの二酸化炭素排出をネット・ゼロにするという目標を掲げている。「トラックメーカーとも協力し、物流事業者に提案をしていきたい」と力強い。
阿部社長は、「今までシェルブランドを使ってきてくださった方と、これからシェルブランドを手にしてくださる方に対し、より良い商品とサービスを提供できるよう、体制をより強固にしていきたい」と語る。◎関連リンク→ シェル ルブリカンツ ジャパン株式会社
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