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    物流標準クレート導入でCO2とコスト削減

    2009年11月16日

     
     
     

     スーパーマーケットチェーンを展開するエコス(東京都昭島市)は、「エコ」に由来する社名の通り、環境に対するさまざまな取り組みを展開している。そのうちの一つが、「物流標準クレート(通い箱)」の導入だ。日本スーパーマーケット協会・日本チェーンストア協会の物流クレート標準化協議会で4年前から推進してきたもので、同社が今年5月、東日本で初めて導入した。


     同社のようなスーパーマーケットの物流センターには従来、ベンダーごとにバラバラの通い箱で商品が届けられており、その保管や仕分けに膨大な手間と時間がかかることが課題となっていた。そこで推進されているのが標準化の取り組みだ。
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     「メーカー、卸、物流、小売りと、サプライチェーンにかかわる全ての人がメリットのある形で導入したかった」と振り返るのは、同社の物流センター担当マネジャーの林亨氏。標準クレートを導入することで、センター側では、保管場所や仕分けにかかる人手を省くことができる。一方、ベンダー側でもダンボールを使わないことで、コスト削減とCO2排出量削減の双方のメリットが得られる。また、クレートの種類を1つにすることで積載率が向上し、車両の数を減らすことが可能となる。
    1116eco1.jpg 現在、同社グループ3社(エコス、たいらや、マスダ)の103店舗と、所沢・茨城にある2か所の物流センター、そして取引先33社の間で5万7000ケースが流通している。クレートは同社が購入し、物流事業者に有償でレンタルする。
     数量管理には日本パレットレンタルのシステム「epal」を活用。ベンダーからセンターに向けて商品が出荷される際、現場担当者がクレート数を入力。数量をリアルタイムで確認できる仕組みになっている。一方、店舗からのクレート移動は帰り便を利用する。
     取り組み開始から約半年が過ぎたが、大きな混乱もなく導入が進んだという。センター内のクレートの保管場所は約3分の1に削減。また、「クレートでの納入になるため、ダンボールを処理する手間が省けるなど店舗の評判も良い」という。
     この取り組みを平成22年度末までに、同社グループとセルコ加盟企業の一部店舗を合わせた約150店舗・物流センター4か所、取引先90社、23万ケースまで拡大する予定。「コストメリットの部分で理解を示してくれるベンダーが増えてきた。納豆や佃煮、ハム・ソーセージなど、ダンボールでの納入が多い品のメーカーに参画いただけるよう積極的に働きかけていく」(同)。なお、90社まで拡大した場合、CO2は年間約20トン、人件費は40%以上削減できると試算している。
     他のスーパーマーケットチェーンでも同様の取り組みが広がっているという。業界全体でクレートの標準化が進めば、物流の効率化もより一層推進されそうだ。
    関連リンク→ 株式会社エコス

     
     
     
     

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