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物流ニュース
内職市場 「新しい内職屋」を目指す針尾社長
2021年8月3日
全国で76店舗を展開し、トラック運送事業者などがFC加盟する内職市場(愛知県春日井市)。同社でこの2月から代表を務める針尾智子氏は、「内職者」からスタートして社長にまで駆け上がった異色キャリアの持ち主だ。
針尾社長が内職の仕事と出会ったのは、平成5年のこと。知人に持ちかけられた話が起点となり、当時3歳と5歳の育児を抱える立場として、空いた時間を有効に使える内職の仕事はありがたかったと振り返る。
最初に与えられた仕事は、ダイレクトメールの封入作業で、その後はイレギュラーや至急の依頼にも応えながら月で2万円ほどの収入を得た。およそ半年が過ぎた頃に構内作業を手伝う形でパート勤務となって以降は「みんなと一緒に仕事をする楽しみができ、外で働きたいと考えるようになった」という心境の変化を実感し、やがて事務職の欠員もあって平成9年に正社員、平成16年に管理部長、平成28年には常務取締役、そして今回の社長就任と、絵に描いたようなサクセスを体現していった。
昨年の暮れに代表就任の打診を受けた際には、「私でいいんですかという気持ちだった」と謙遜するが、「引き受けた後には不安よりも気概が勝り、目線が変わった」と語るように覚悟を決めてからは全社的なバランス感覚で情報収集に努め、「みんなが力を発揮できるような環境をつくりたい。パートさんであってもいいものを持っていれば、どんどん引き出してあげたい」とする積極的な思いのもと、横における連携の構築をすすめて立場や部署、役職にとらわれない柔軟な働き方を追求している。
また、女性が9割以上を占める社内においては、それを前提とした教育や啓発活動を実践しており、「幸せになるため、自分の存在価値をあげていくもの」と表現する「ナインマトリックス」を社内で取り入れ、人間力の向上へ力を注ぐ針尾社長。運送業界に対しては、「フランチャイズ事業を通じて、お互いに相乗効果が見込める相性の良い関係。ぜひ、力を貸してほしい」と協力を求めており、「物理的、内面的な断捨離を進めていき、競合他社とも共存共栄を前提とした『新しい内職屋』を目指していきたい」との考えで前向きな未来を見据えている。
◎関連リンク→ 株式会社内職市場
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