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物流ニュース
配車マッチングサービス「Omusubi」 信頼作る仕掛け様々
2021年9月17日
鉄鋼製品の輸送事業を主軸とする豊国自動車(広島県東広島市)では、「運送会社の配車の悩みを解決するツールの一つになれば」という小田昇社長(写真右)の考えを形にした配車マッチングサービス「Omusubi(オムスビ)」の運用を5月に開始した。
同サービスは、社長の長男・郁文専務が検討していた新しい求車求荷の仕組みを、インターンとして同社で勤務する三男・裕大氏(同左)が一般的なマッチングアプリに着想を得て1年をかけて開発。社長も「昭和42年の創業から長く運送現場を見てきたノウハウを反映した」という。名称は「会社同士を結ぶもの」という思いを込め命名した。
最大の特長は月額1万円のみで利用し放題のサブスクリプション制。入会金など初期費用は不要で、売掛保証サービスも無料(同社を介した取引のみ)。なお、入会には帝国データバンクと連携した審査が必須だが、「信頼できる会社と安心して取引できる」と社長。
利用の流れは、会員が求車求荷情報をそれぞれの掲示板にアップ。仕事の依頼を待つか、掲示板上で仕事を探し相手に依頼する。
条件が合えば電話でやり取りする点も、サービスの特徴だという。同サービスのプロジェクトの指揮を執る裕大氏は「キーワードは温故知新。配車係の必需品である電話という『故』、必要な情報はウェブ上で閲覧する『新』の組み合わせは、どの年代でも使いやすいと考えた。また、双方の信頼度を高めるためにも、相手の様子が分かるよう、あえて電話取引する仕組みにした」と話す。
利用ガイドはYouTube上で見ることができる。なお、同サービス専従の配車係がマッチングする「プレミアム版」は来年1月にリリース予定だ。
求車求荷のサービスは情報量で決まる。同社も情報を充実させるためサービスの周知を進めており現在、県内の中堅事業者数十社が会員登録する。郁文専務は「広島発のサービスとして1県20社、全国で900社の登録が当面の目標」と話す。
会員登録すれば今年いっぱいは無料で利用可能だ。「始めたばかりのサービス。利用者の皆さんに育てていただきたい」(社長)。より利便性を高めるためアプリ開発も進めている。
◎関連リンク→ 配車マッチングサービス「Omusubi」
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