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    使われないトラックの最新装置 始動と同時にオフ?

    2022年1月26日

     
     
     

    「ドライバーがトラックに乗り込んで最初にやるのは(運転席周りの)オフスイッチを押すこと」と雑貨を運ぶ岡山県のトラック経営者は話す。慣れた手つきでアイドリングストップ機能や車線逸脱を知らせる装置、衝突被害軽減ブレーキなどが作動しないようにするという。電子制御の装置類が充実してトラックの価格が高くなる一方で、そうした機能を現場のドライバーらが拒絶してしまう光景に何か釈然としない思いもある。

    「どうせ切るから必要ないのになぁ」と、注文していた1500㏄のライトバンが届いた際に、以前からアイドリングストップ装置に自分自身も不便を感じていた前出の社長がつぶやくと、それを聞いたディーラーの担当者は「それなら次から取り外します」とさらり。標準装備と思っていたものが、それで1台当たり5万円以上の値引きになったという。

    トラック運送の経営者に「不要な装置」を尋ねると、圧倒的だったのは排ガス微粒子除去フィルター(DPF)だったが、「車に悪影響」との理由でアイドリングストップ装置が2番手。トラックの場合は大型車にもアイドリングストップ機能を備えるケースもあれば、4トン以下が対象などさまざま。あるメーカー系の販社幹部によれば「エンジンを止めることができない直結式が主流のため、4トン車についてはアイドリングストップ機能が選べる」と話す。

    一方、「ガードレールに反応して荷崩れ事故が起きた」という事業者から自動ブレーキの問題を指摘する声も聞かれたが、「ドライバーを守るもの」「標準装備は時代を反映している」と、車体価格が高くなっても安全装置は必要とする意見が目立つ。「ピーピー音がうるさい」とドライバーに不評な車線逸脱警報装置や、はみ出しから元の車線に戻そうとする機能も「万一の居眠りから命を守ってくれる」と、外せない標準装備と捉える社長が少なくない。

    ところで、定期点検の際に大型車のホイール・ナットを規定トルクで締め付けるルールが設けられた2007年4月以降、トラック事業者のコスト負担が増えたのは周知の通り。それを踏まえれば、3年後に始まるOBD(車載式故障診断装置)車検もおそらく自動車ユーザーに負担を強いるはず。

    車体に備わったカプラー(OBDポート)にスキャンツールを接続し、安全装置などが正常に作動しているかをチェックするもの。今年10月以降に発売された車両を対象に2024年10月(外車は1年遅れ)から始まるが、冒頭のようにドライバーがスイッチをオフにした場合はどうなるのだろう。

    かつてトラックの業界団体が独自に、できるだけ軽量化した車両を作ったことがあった。「4トン車に4トンの貨物が積めるように」という架装減トン問題と向き合い、不要な装備を取り外して車体を軽量化。その分だけ最大積載量を増やそうという取り組みだったと記憶している。

    全ト協に聞くと、そうした事実があったことは確認できたものの「20年も前のことなので詳細を知る職員も、資料もない」と広報の担当者。一方、地方ト協のなかには「当地にやって来た実物を見たのを覚えている」「窓の開閉が手動などドライバーに不評で、結果的に1台で終わった気がする」「4トン車に4トンを積みたい…その思いがうまく伝わらず、中型免許のきっかけになってしまった」と当時を思い出す古参の職員らもいた。

    車内で過ごす時間が長い職業ドライバーが、エンジンをかけるたびにスイッチオフを繰り返す光景。費用対効果を考えると、軽油や高速料金などと同じく単に外的コストが増えたように映る。時代が求める最新装備の要否を問うのはナンセンスだが、「仕事で使う車両は必要最低限の装備で、とにかく安く」という選択肢があっていいのではとも思う。

     
     
     
     

    この記事へのコメント

     
    1. 匿名 says:

      でもエンジンかけて寝ている

      草刈正雄さんがキュルキュルうるさい言っていた

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      • 匿名 says:

        すいません。どういう意味でしょうか?マジで分かりません。なぜバッドマークが多いのか教えて下さい

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        • お腹キュルキュル says:

          UDはキュルキュルキュルキュル~長いから👎じゃないですか?

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      • すばり言うわよ says:

        何で関係ない草刈正雄が出てくるんだって反応じゃない?

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    2. 匿名 says:

      DPFは何もなければ環境を守れていいんだろうが、煤が詰まって故障すると場合によっては高額で本当に厄介
      確かに20年以上前の交通量の多い道路なんて、臭すぎて歩くのも苦痛だったけど。

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      • 匿名 says:

        修理費、日野の何ちゃらパックで150万でしたね。

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      • 匿名 says:

        車両費、維持費、燃料費はドンドン高くなるのに運賃が上がらないのはナンデナンデ?
        運送業界はほんと社会弱者だ。

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      • 良介 Y says:

        初期の方が良かったなぁ
        アドブルー入れるの邪魔くさい

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    3. 匿名 says:

      うちの社長はパワーウインドウもぜいたくとディーラーを困らせている。昭和か

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    4. 九蓮宝燈 says:

      あれも、これも、安全、安全、それも大切だが運賃が大問題と物流貨物の高速深夜割が大問題!日本国は盗っ人

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      • 薄給ドライバー says:

        衝突被害軽減ブレーキ(自動ブレーキ)の誤作動で、歩道橋に反応して急ブレーキがかかったり、高速道路の分岐で誤作動したり、荷崩れを防止のためスイッチを切っている現状も分かってほしいですね。

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    5. トラックドライバーですが何か? says:

      何でもかんでも装置ばかりつけて
      故障すればブザーが鳴り響き
      センサー異常で数万円以上の修理代がくる
      尿素吸わなくなった状態で300キロ走ってブザーなんて、今迄何回鳴ったか!
      地場ならその日に修理に行けても、長距離で荷物積んで、時間間に合わせる仕事してんのに修理なんてすぐには無理!
      ブザー切れる装置つけろ!
      雪国でのLEDライトも非常に役立たず!
      誰が考えてんだ!
      脳みそにウジ湧いてんだろ 馬鹿

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    6. 飛脚 says:

      アイドリングストップは要らない。
      たまに路線バスに乗るがよく我慢できるなぁーと。
      頻繁にエンジンかけるとその都度燃料を消費するしバッテリーが早く消耗する。

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    7. 匿名 says:

      アイドリングストップ機能はエンジン始動でデフォルト「オフ」にしてくれればいい、ユーザー側でデフォルト設定出来れば何の問題もないのに・・・・・

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    8. 123 says:

      不快な音にするからいけないんですよ。ちょっとそこまで運転とかじゃないんで!
      13時間もずっと運転していて ピーピー ブーブーずっと言って デジタコも社内制限速度を、、、社内制限速度を、、、5秒おきに言われ エンジン回転数も怒られ ノイローゼになりますよ! 注意させたいなら警告音だけではなく 別の方法も考えてくださいね。
      事務所で永遠に警告音が鳴ってたらイライラするでしょう?

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    9. ジョニー says:

      この業界は大昔に例えれば、大名と大中小規模の豪族が群雄割拠してる状態。
      何もまとまらないし、実運送をやらない中抜き業者も暗躍してて、運賃なんかいくら荷主が上げても中抜き業者か全部抜いちゃう。そしてトラックメーカーは欧州基準で作ったトラックを国内で売るから、もうトラックを本体は10年前の1.5倍になってる。運賃は昭和より低く…
      物流を誰かが正さないと大変な事になるぞ!!

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      • 匿名 says:

        本当にその通り。的を射すぎています。荷主が運賃上げても、車両持ってない元請けが抜くから結局ほとんど変わらない。

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      • 匿名 says:

        中抜き業者は本当に悪。
        国は罰則ありの最低請負価格制定してくれ。

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        • トラック一人旅 says:

          >国は罰則ありの最低請負価格制定してくれ。
          コケコッコー省のおエライサンが「今はまだ必要な状況だとは思わない(キリッ」てテレビの取材にドヤ顔してたわorz

          一回自分で大型乗って関東〜関西下道往復やってみろや!って思ったわ。

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      • 匿名 says:

        一定以下の仕事は断るようにしたら??
        ウチは運送業じゃないけど、ナメた予算の仕事はしないし、運送頼まれれば運送屋さんの予算を先に聞いてプラス一万以上払えなきゃ断ってますよ。
        中抜きピンはねは好きなだけしてくれても良いけどウチの取り分はこれだけ下さいねって言えない会社が悪いでしょ

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    10. 匿名 says:

      車線逸脱警告の音くらいで眠気が覚めるんなら、めちゃくちゃありがたい装置なんだけどね。

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    11. 匿名 says:

      アイドリングストップはいらない。エンジンが再始動しなかったことが何度もあるし、超スローの時に不意にエンジン停止することもある。他の装置も故障すると修理が高額だったりディーラーでも手に負えないなんてありえない。

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    12. 匿名 says:

      クソみたいな屋根の高い貧弱なトラックばかり

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    13. 匿名 says:

      髪の毛触っただけで、眠気防止ブザーが鳴るのに、本当に眠い時には、全く鳴らなかったり、誰も居ないトンネル内で、自動ブレーキ掛かったりと本当に迷惑なシステム。

      草刈りや工事で、車線が狭くなってる場所なんて、車線逸脱ブザー鳴りっぱなしで、イライラするわ。

      高速のJCTや一般道の交差点では、「急ハンドルです。」と言いっぱなしだし、必要悪なシステムばかりか、搭載されている。

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      • いとやん says:

        もう一昨年引退しましたが、今はそんな装置付いてるんですね・・・それとインカメラはやめて欲しいと思います

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    14. トラック販売員 says:

      記事内容が稚拙すぎる。アイドリングストップを非装着とすることで減税が受けられず値引き以上の税金を支払うことになることも普通にあるのに。4t車に架装して4t積めなくなる理由も安全運転支援装着で死亡事故が減っている事実ぬも知らなさそう。

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      • 匿名 says:

        弊社も社長の「使いもせんもんに金払いたくない」という独断でアイスト外してもらっています。この記事のディーラーさんと同じで減税についての説明は一切受けていません。ちょっと社長に言ってみます。貴重なご意見ありがとうございます。

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      • 匿名 says:

        うちも知らなかった。ちなみにどれくらい減税されるのか教えてほしい。4社全部で買っています。

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    15. 匿名 says:

      このような低次元の記事を書かないでください。
      安全は全てに優先します。

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      • 匿名 says:

        おっしゃることはごもっともなんですが、それが本当にどれくらい効果があったのかという検証がないことが問題なんじゃないかと思います。たとえば430とか。休めば当然、事故は減ると思うのですが、それなら2時間ごとの方が、より事故は減るはずなのに、なぜ4時間なのかとか・・・。疲労の度合いは千差万別なはずですし。「430がはじまって重大事故が○%減りました」とか教えてもらえるなら多少は納得できるのですが。ちなみにうちもタコ切らされます。

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      • 匿名 says:

        だったら乗用車にこそそういう制限装置てんこ盛りにしないといけないのでは?
        逆煽り運転なんてトラックからしたら便所蝿でしかないんですが(笑)

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    16. 匿名 says:

      アイドリングすとは別として、その他のきのは何のために付いているのか福通はわかってないんだな。

      おんな大手がそんな知識だとは思いもしなかったわ

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    17. 匿名 says:

      この感じでは自動運転は遠い未来

    18. 花咲太郎 says:

      中国トラックを日本入れたら少しはトラック業界眠気が目覚めるかイーブイトラック佐川にくるたのしみ

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    19. 匿名 says:

      それもそうだが、そもそも長距離ドライバーは運転席が居住空間な訳で、昔のトラックや現代でもスカニアやボルボはいわゆる左右ウォークスルーが可能で、海外勢に関しては収納スペースも「キャビン内での生活を想定」して作られていて、キャビン内での着替や食事が比較的容易に出来る。
      しかし今の国産トラックは、まるで普通車みたいな作りで、運転席と助手席とを移動出来ない上に収納スペースもハイルーフでないとほぼないから助手席あたりが着替や日用品や備蓄食料など荷物で散乱する。
      1週間分のこれらの荷物をソウテすることなんか、小学生でも出来そうなのに、日本のトラックメーカーには出来ないらしい笑
      車中泊を強いられる長距離ドライバーの日常を想定して室内デザインを作れんもんかね?笑
      何で遊びで使うキャンピングカーよりも日常で生活使いするトラックの車内が、まるでハイエースみたいな感じなんだよ、、、って思う。

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    20. 匿名 says:

      デジタコ全盛期なのに必ず付いてるアナログタコグラフ。かなり儲かるよね機器メーカー。むしろETCとかドラレコを最初からつけて欲しい。独禁法にひっかからないの?って言うぐらいあのメーカーですよね

    21. 匿名 says:

      運転手の気持ちなんか1ミリも感じ取れないね国産トラック

      後付けのインバーターやデコデコやナビや充電器の配線だらけでゴチャゴチャしたセンター。

      助手席はベルトで固定した後付けの冷蔵庫
      その足元にはラップ、コンビニ袋のゴミ、
      お風呂セットのカゴ、傘、長靴

      ダッシュボードにはヘルメット、ティッシュ、伝票や日報

      ベッドにはバックに毛布、枕、食料品
      防寒具

      長距離やるとこんな感じに車内がゴタゴタになる

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