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    運行管理者不在の現場 名義貸すリスクが増大

    2010年12月16日

     
     
     

      「運管資格持ちの女房と別れてから、そのまま不在の状態」「知人から名義を借りて商売を始めたが、最近になって『辞退したい』と通告されて対応に悩んでいる」――。
     2人の運送会社社長が口にするのは、いずれも運行管理者の話題。これまで、運管者を形式的に必要な資格ととらえてきた小規模な運送事業者の一部で現在、「運管者が見つからない」という深刻な状況が生じている。行政処分の厳格化によって、「あえて前科者になるリスクを背負うことはないという判断が、有資格者の間に広がっている」(業界関係者)という事情が背景にあるようだ。


     「運管者の資格を持っていた女房と別れて以来、そのままの状態で放置してきた」と話す広島県の運送会社社長。トラック5台で事業を始めた当時、ドライバーに混じってハンドルを握る社長と共に家業を盛り立てるため、運行管理の資格を取得した妻と、数年前に離婚した。
     その後にトラックは2台増え、同社長は「最近の厳しい行政処分を見ていると(運管者不在という状況が)不安になった」として、有資格者を探したが見つからない。
 信頼できる同業者に相談すると、「遊んでいるトラックを減車して、とにかく5台未満にしてしまえば運管者は必要ない」とアドバイスを受けた。
     「5台割れ事業者」という不適正な実態となるが、同社長は「いまの状況では時間的にも、経済的にも運管試験を受ける余裕はない。減車して『資格者不在』の問題を片付ける方を選んだ」と苦しい胸の内を明かす。
     一方、資格者を社外で「調達」してきた事業者もいる。「助け合いの意味もあって、同業者が分社する際などで協力してきた。もちろん無報酬で、名前だけを貸している」と話すのは兵庫県の事業者。取材したなかでは同業者のほかにディーラー、損保の営業マンなどから運管の名義を借りているケースもあった。
     しかし、こうした事業者が現在、厄介な状況に陥っている。安全管理の現場責任を負うという立場の運管者には、重大事故発生などの場合には矢面に立たざるを得ないリスクがともなう。トラックが絡む事故で「運管者を逮捕、書類送検」という報道が飛び交い、場合によっては前科まで付く昨今の事情が「名義を返して…」につながっているという。
     中堅の運送会社で運管者に選任されている年配の配車マンは「仕事でやっているだけのことでも、事故が起これば運行管理の現場にメスが入り、運管者が裁きを受けるケースが大半。労働時間など守れない法律が多すぎるなかで、サラリーマンの業務としては荷が重すぎる」とボヤキ節。
     一方、最低台数に近い運送会社社長からは「合格率が40%を切っているうえ、年に2回では受験の機会も少ない。試験制度の在り方も検討してもらいたい」との声も聞こえてくる。

     
     
     
     
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