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物流ニュース
いまだ慣れぬ新運転免許制度 運送現場では混乱も…
2011年2月7日
運転免許制度が変わり、普通免許と大型免許の間に中型免許が創設された。しかし、メーカーが開発するトラックと免許制度がマッチングせず、運送の現場で混乱するケースがあるようだ。
大阪府東大阪市の運送事業者は昨年12月、新車で6t車を購入した。旧普通免許を所持していた運転者に限定中型免許の解除をさせて乗務していたが、車両総重量が11tを超えていることが判明し、運転者に改めて大型免許を取得させた。
同社社長は「手間も費用もかかり、会社としては大きなロス。免許制度が複雑になり、メーカーも十分に免許制度を把握していない」と怒りが収まらない様子だ。
旧免許制度で普通免許を取得していた場合、現在の制度では自動的に中型免許となり、4t車と呼ばれる最大積載量4tのトラックを運転できるが、最大積載量5t以上(6.5t未満)のトラックは、車両総重量8t未満限定の解除手続きを行う必要がある。
同社は過積載対策と積載効率の向上を目的に最大積載量6tのトラックを導入。しかし、中型免許、大型免許所持者がいなかったため、導入の前に運転者一人に限定解除を指示した。会社費用で1週間ほど自動車教習所で技能教習を受けさせ、限定解除の手続きを行って、中型免許を取得。限定解除には8万円ほど費用がかかった。
ところが、同業者から6t車を運転するには大型免許が必要だと指摘された。6t車は、車両総重量が11.1tで、中型免許で運転できる車両総重量11t未満を上回り、最大積載量では中型免許の条件をクリアしていたが、車両総重量では違反となっていた。
同社長は「再び自動車教習所に行ってもらったが、中型免許所持者が大型免許を取得するのに20万円程度かかり、限定解除を含め30万円近く費やした。最初に分かっていれば今回の車は買わなかった。ディーラーからは運転免許についての説明はまったくなかったが、メーカーも免許制度を考慮してトラックを開発してもらいたい」と話していた。この記事へのコメント
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