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    大震災の影響…ジワリ 高速事業や中古車市場

    2011年4月20日

     
     
     

     東日本大震災で生産拠点を西日本エリアに移す一方、関連資材を東日本地区に集中して出荷させる荷主企業などが急増していることもあって、物流事業者の業務に大きな変化が生じているようだ。食品や日用雑貨、さらに住宅関連などでも関東方面への運行便数が膨らむ半面、いわゆる地場輸送の仕事が関西以西では激減しており、燃料が高騰するなかで資金ショートを危惧する業界関係者も目立つ。
     一方、阪神大震災のときと同様に「すでにダンプや軽トラ、建設機械などが品薄状態で、3か月もすれば中古車全体の相場が跳ね上がる可能性も高い」と中古車業者。また、高速道路の利用事業を手掛ける協同組合のなかには利用量の低下から事業の存続を危ぶむ声も聞かれだした。


     「被災地などへの出荷を優先するため、とにかく(西日本の仕事は)後回し。ベニヤ板が手に入らないから住宅建設はストップするし、完成間近の建物でも電気工事が中断したり、いつになれば流し台などの関連品が搬入できるかメドが立たない状態」と広島市の運送会社。自動車関係の輸送を主力としてきたという別の事業者も現在、「扱ったことのない商品を被災地に向けて運んでおり、本来の仕事が戻るまでには時間がかかると聞いている」と打ち明ける。
     売り上げが減るなかで値を上げる軽油代の支払いも切実で、それまでの蓄えを吐き出す格好になった2年半前の「リッター150円の悪夢」の再来を懸念する関係者も多い。一部では「支払いの終わったトラックの所有権をリース会社に移転させる形で資金を調達し、あらためて安いリースを組むという形を提案された」(岡山市の運送会社)というケースも見られる。
     一方、復旧工事にともなう建設機械やダンプ車両のニーズが急増していることで、徐々に中古車市場でも影響が出始めているという。オークション会場に出入りしている神戸市の中古車業者によれば「ダンプやローリー車は飛ぶように売れ、すでに品不足の状況。まだ相場が跳ね上がっているという段階ではないが、問い合わせが殺到しているのは確か。需給バランスの問題だから、そのうち値段が上がるのは間違いない」と話す。
     岡山市の中古車業者も「仮にシャシーがあっても部材がそろわないから架装ができないようで、7年落ちの大型ウイングを750万円も出して増車したという運送会社の話を聞いた」と説明。個人を相手に中古乗用車を扱っているという神戸市のブローカーも「阪神大震災のときを踏まえれば、中古車が大きく値を上げるのは早くて3か月後くらいだと思うが、今回は東日本エリアのオークション会場も被害を受けているため、さらに先になるかもしれない」と見ている。
     また、物流現場の混乱は高速道路料金の大口割引を利用してきた協同組合にも影響を与えている。ある異業種組合の関係者は「1月と2月、5月、8月は例年、高速道路の利用量が落ち込む時期。各種の割引拡充によって近年、大口・多頻度割引を受ける条件(カード1枚当たりの月間利用料が3万円以上など)を満たせないケースも出ているが、大震災による通行止めや物流の停滞、さらに緊急輸送にともなう高速の無料開放などもカード単価を引き下げる要因となるため、組合としては存亡にかかわる深刻な問題」と吐露。
     経営基盤が脆弱な協同組合のなかには「制度を活用するには保証金(3か月分の利用料に相当)を現金もしくは、銀行保証の形で道路会社に差し入れる必要があるが、月間の利用料が減っているにもかかわらず銀行からは追加担保を要求された」という例もある。別の組合関係者も「いま以上に大口割引が受けられない月数が増えると今後、事業を畳む組合が出てくる可能性も高い。場合によっては突然、ETCゲートが開かないという組合カードが発生するかもしれない」と危惧の念を漏らしている。

     
     
     
     
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