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    「強制解雇」と会社訴える 薬の影響で事故繰り返すドライバー

    2011年7月6日

     
     
     

     トラックが万一、事故を起こせば、人の命を奪い一生を台なしにする大惨事になりかねない。このため事故防止に徹底して取り組む運送事業者は多いが、その中で雇用を守る法令と、安全を守る法令との矛盾に直面した事業者がいる。運転に支障がある薬を病気治療のために処方されているドライバーの雇用をめぐって、神奈川県の事業者では3年越しの裁判が続いている。
     アルコールチェッカー義務化など、事故を未然に防ぐため運行管理が厳格にされている昨今。点呼では機器による飲酒検査だけでなく、顔色や会話の様子でドライバーの状況を把握する。ところが同事業者では、ドライバーが病院から睡眠剤を処方されていることが発覚し、その後の対応が複雑になった。


     そのドライバーは採用面接で、健康状態は問題なく「病気はない」と答えていたという。そこで大型車に乗って3か月の試用期間になったが、住宅に車両をぶつけるなど試用期間だけで3、4回の事故を起こしてしまう。あまりに多すぎるためドライバーについて調べてみると、入社するずっと前から医師に睡眠剤を処方されていることがわかった。薬を飲まないと眠れない病状だったという。
     飲めば眠れるが、薬の影響で意識がもうろうとし、運転操作に間違いが生じて事故が起きる可能性がある。「トラックの運転は一歩間違えれば人の命を奪う」と考える同事業者は、ドライバーから状況を聞き出し病気であることを確認。処方されている薬の影響で運転に支障があるということも説明した。
     ただ、病気を理由に解雇するのではなく、構内作業に移ることを勧めた。ドライバーは運転に向かないという点は納得したものの、構内作業への異動は拒否し退職を選んだ。
     ところが、しばらくしてからドライバーが「強制解雇、不当解雇だ」として同事業者を訴えてきた。病気の治療を理由として退職を強要されたというのがドライバー側の主張だ。現在、医師から処方されていた飲み薬による運転への影響などをめぐって裁判が続いている。
     事故防止という点では、飲酒運転防止だけでなく、何らかの持病の治療で薬を処方されている場合にも注意が必要だ。市販の風邪薬でも眠くなる場合があるので「車の運転をしないように」と注意書きがある。
     飲酒はアルコールチェッカーで確認できるが、飲み薬は自己申告がなければ、どのような薬を処方されているかなど管理側では分かりにくい。「事故を起こしたくない」とする同事業者は、事故防止と雇用との矛盾に直面している。

     
     
     
     
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