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物流ニュース
ダイセー倉庫運輸 AEDで人命救助
2011年8月19日
ダイセー倉庫運輸(吉田憲三社長、小牧市)は、AEDで救助した姫路市出身のドライバーがまもなく退院するとの報告に全社をあげて喜んでいる。近日中にも小牧警察署からの表彰などが検討されているという。
事故は一か月前、同社の受け付けで伝票の受け渡しを終え、トラックに戻ろうとしたドライバーが、いきなり敷地内で倒れた。
その場に居合わせたジャスト便第2チームの木原誠ユニットリーダーが、大声で「大丈夫ですか」と何度も呼びかける声が、本社2階の吉川知弘チームリーダーの耳にも届いた。
吉川リーダーが駆けつけると、ドライバーは呼吸も止まっている状態だった。社員全員がAEDのトレーニングを受けていることもあり、集まった社員らですぐに救急救命活動を開始した。
吉川氏は「手が震えました」と振り返る。救急車が到着するまでの7分間、心臓マッサージを交代で行い続けた。AEDは2度の電気ショックを指示するほどで、それだけ重い症状だった。
同社は2年前に全営業所にAEDを設置。全社員がトレーニングを受け、救急救命体制を敷いている。トレーニングの内容は頭に叩き込んでいたが、現実はマニュアル通りにはいかない。吉川氏は「最後は一歩踏み出す勇気でした」と語る。
後日、消防署から病院で意識を取り戻したことを聞いて、全員が大喜び。吉川氏は「心臓マッサージの感触が残りました。生きていてくれてとてもうれしい」と話す。
同社は一昨年、会社で同様の状態で同僚が亡くなる事故に遭遇した。悲しい事故を契機に、全員の救命への意識も高まり、今回尊い命を救うことができた。吉田社長は「全員が出来る限りのことをしようと行動してくれたことがうれしかった」と語る。
◎関連リンク→ ダイセー倉庫運輸株式会社この記事へのコメント
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