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    ありえない契約書 大手のやり方に怒りの告発

    2011年12月7日

     
     
     

     運送会社にとっては運賃と同様に支払い条件も経営環境を左右する重要な事柄で、いつ支払いが行われるかは生命線ともいえる。大手物流業者から日々、仕事を請け負っている運送会社。支払い条件は月末締めの翌々月末払いであったが、昨年、物流大手は公取委から指摘を受け、支払い条件を月末締めの翌月末に変更。しかし、3か月後、運送会社に一方的に契約書を送り付け、元の翌々月末払いに変更してきた。
     運送会社は「支払い条件の変更に合意した覚えはなく、一方的なやり方で許せない。大手の横暴だ」と怒りの告発を行った。
     荷主は上場している物流大手。数年前から仕事を請け負って大型トラックを走らせており、月数百万円の売り上げがある。同社にとっては主要な取引先であるが、「大手の身勝手さに我慢ならず、年内には公表したかった」と物流大手から送られてきた一枚のファクスを取り出した。


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    昨年、物流大手は支払い条件について公取委から下請法の「下請け代金の支払い遅延の禁止」に抵触する恐れがあると指摘を受け、その後、支払い条件を予告なしに変更。運送会社は状況がつかめず、そのままにしていたが、3か月後、一方的に月末締めの翌々月末払いに戻す旨の契約書が送られてきた。
     契約書には、「運送契約締結の件」とあり、「今般、コンプライアンスの観点に基づき、貴社との取引内容を精査することになり、結果、運送契約未締結が判明致しました」と書かれ、21項目に及ぶ詳細な契約事項が記されていた。契約書は今年2月28日に送られてきたが、契約開始日は2月1日となっており、既に1か月が経過していた。
     下請法には、下請け代金の支払い遅延の禁止(第4条第1項第2号)の項目があり、元請け事業者は、運送サービスが提供された日から起算して60日以内に定めた支払期日までに下請け代金を支払わないと違反になる。
     ただし、運送が連続して提供され、次の3要件を満たすものについては、月末に運送が提供されたものとして取り扱うことができる。つまり、月末締めの翌々月末払いが可能となる。
     3要件とは(1)下請け代金の支払いについて、あらかじめ下請け事業者と協議し、その旨が3条書面(発注書面)に記されている(2)3条書面に下請け代金の額が明記されている(3)下請け事業者が提供する運送が同じ内容のものであること、である。
     物流大手の契約書には第14条に運送料の支払いについて記され、「乙は毎月1日から同月末日までの運送料についての請求書を翌月5営業日までに発行し、甲は翌々月末日までに乙に運送料を振り込み支払う」とある。物流大手は下請法に抵触しないよう契約書を取り交わすまでいったん、支払いサイトを短くし、契約後に元の支払い条件に戻したのである。
     運送会社は「結局、21項目あるが、第14条がいいたかっただけの契約書。問題は契約のやり方。事前の話もまったくなく、一方的にファクスを送り付け、しかも既に契約を開始している」と憤っている。
     公取委は「契約は合意がないと成立せず、契約開始日と契約書送付の日時が逆転しているのはおかしい。契約自体が有効かには疑問が残る」と話している。

     
     
     
     
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