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    エコノス 長谷川社長「カーボンオフセットを収益に」

    2012年3月8日

     
     
     

     新しい地球温暖化防止・環境貢献の取り組みとして、カーボンオフセットの動きが広がっている。北海道内では、サッポロビールが製造販売する生ビールを「銀座ライオン」の道内店舗で飲むと、ビール製造・輸送にかかるCO2排出をオフセットし、飲めば飲むほど北海道の森が守られる取り組みや、オホーツク紋別空港の運営にかかるエネルギーから排出するCO2を紋別市の「流氷の森クレジット」を購入してオフセットする取り組みが大きな注目を集めている。
     これらをサポートしたのが有力オフセットプロバイダーのエコノス(長谷川勝也社長、札幌市白石区)だ。長谷川社長に物流業界におけるカーボンオフセットの事例や可能性について聞いた。


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     カーボンオフセットとは、企業などが自身の温室効果ガスの排出量を認識し、削減努力を行った上で、どうしても削減できない部分を、他の場所の削減・吸収量で埋め合わせる仕組み。国内では主に、「国内クレジット」と「J─VER」の2制度が普及している。排出権(クレジット)の創出や提供などに関わり、取引を結びつけるのがプロバイダーだ。
     同社は道内でブックオフコーポレーション、ハードオフコーポレーションのFCを53店舗展開し、リユース事業をメーンに行っているが、08年からカーボンオフセット事業を開始し、現在は道内で唯一、国内でも有力なプロバイダーの地位を確立している。昨年11月には世界的なオフセットプロバイダー・NPO法人myclimate(マイクライメイト)と共同出資し、マイクライメイトジャパン(東京都中央区)を設立したほか、長谷川社長は同8月にカーボンオフセット協会会長に就任した。
     クレジット創出のメリットについて、長谷川社長は(1)CO2の削減・吸収量を売買することにより収益化ができる(2)クレジットを購入する企業との結びつきが生まれる(3)対外的なPR効果がある──の3点を挙げる。
     「J─VERの市場動向では、削減系は売り気配1万7500円/トン、買い気配2500円/トン、吸収系は売り気配1万7300円/トン、買い気配4800円/トンの間の値で取引されているようだ。国内クレジットの取引価格は公表されていないが、1500円/トンの助成を得られる制度がある」と説明。また、「まだ新しい取り組みなので、コストをかけずにメディアに取り上げられる可能性もある」と話す。
     物流業界で活用できそうな取り組みについて「お薦めはBDFトラックの活用」と話す。同社が関わった事例として、当別町のコミュニティバスのBDF活用プロジェクトで年間56トン、産廃収集運搬の北清企業のBDF活用プロジェクトで年間203トン、コープさっぽろのBDF活用プロジェクトで年間502トンを削減し、クレジット化したものがある。また、「雪氷熱を活用した貯蔵・保管施設や、多数の会社の照明のLED化を束ねてクレジット化するような取り組みも面白い」という。
     一方、長く植樹活動を積極的に行ってきたトラック業界だが、「植樹のクレジット化は規定が厳しいため、不可能ではないが、ハードルが高い」とし、「CNG車への更新や新規導入は運送業界を除いた分野には認められているが、運送業界には使える制度がない。新たに申請し承認を得ることができれば、可能性はある」という。
     また、業界団体など一定程度、制度の正当性が担保できるなら、「運送業界独自でクレジット化を認め、業界内で取引させる制度も設けることも出来る」と話す。
     長谷川社長は「物流業界は中小企業が多く、カーボンオフセットについて知識がなく、難しいと考える向きがあるかもしれないが、クレジットの創出や取引は、プロバイダーに任せれば、それほど手間はかからない。中小でもまとまって削減させれば、大きなクレジットとなる」と述べ、「物流をどのように低炭素化するのかは大きなテーマ。カーボンオフセットに取り組むことで、他社との差異化につながる。事業の付加価値を高めることは十分に可能だ」と指摘している。
    ◎関連リンク→ 株式会社エコノス

     
     
     
     
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