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    ACで時間管理も データを記録し未払い金を要求される

    2012年10月4日

     
     
     

     コンプライアンスの徹底が叫ばれるなかで近年、賃金に歩合制が多く採用されているトラック運送事業では、「働きたくても働けない労働時間の問題」を、現場のドライバーに理解させる必要から、改善基準告示の詳細などを学ぶ機会を設ける事業者が増えている。また、「厄介な知識」を授けるインターネット・サイトがドライバーを〝頭でっかち〟にさせるのか、それまで問題などなかった職場に労使紛争が発生するケースも相次いでいる。過日、食品や雑貨を扱う広島市の運送会社で起きたトラブルもその一つで、「労働時間を管理するためにアルコールチェッカー(AC)を使ったのが失敗だった」と社長は話している。


     「1か月の総拘束時間=293時間」「1日の総拘束時間=16時間」「休息期間=連続8時間」「連続運転時間=4時間」「1日の最大運転時間=9時間」「1週間の最大運転時間=44時間」…。労使間の協定や特例によって、法が求める厳しい現実はいくらか緩和される要素があるものの、これらをトラック運送事業の最前線に当てはめることは極めて難しいのが実情だ。「休憩時間は休息期間と違って拘束時間に含まれ、荷待ち時間や業務終了後の洗車作業なども労働時間に…」と、とにかくややこしい。
     トラック運送業界では従来、車両ごとの売り上げに応じた歩合給が幅を利かせてきたが、わが国の賃金計算は時間が基本。製造業などのようにタイムカードを採り入れるまではいかないものの、労働時間の管理が厳しく問われるなかで現在、「後付け」の格好ながらも表面的には時間に基づいた給料計算に変化させる事業者が急増している。
     広島市の運送会社の場合はタイムカードに代わるものとして、昨年5月から点呼時に使用が義務付けられたアルコールチェッカーに着目。同社が導入した機種はパソコンに映像が記録されるタイプではないものの、プリントアウトされた記録紙によってドライバーがACを使用した時間がわかる。「その機能をタイムカードの代わりに生かそうと考えた」(同社長)という。
     しばらくは問題なく流れていたが、今年になって入社2年目という30歳代のドライバーが給料への不満を漏らし始めた。「どうやって調べたのか知らないが『給料の未払いが80万円ほどある』と言ってきた」と社長。その後、「法律に詳しい知人」という男性と同行してきたドライバーはACのデータを細かく記録したノートを提示し、それを未払いの根拠と主張してきた。
     「出社したら即座にACを使用する半面、帰社したときは車庫で同僚らと缶コーヒーを飲みながら相当な時間を費やし、洗車してからACを吹きに事務所へ戻って来る。特に気になる風景でもなかったから放っておいたが、まさか明らかに業務時間外と思える部分まで賃金を要求してくるとは…」と呆然の表情。さらに社長を怒らせたのは「会社も大変だろうから6掛けでいい」というドライバーの一言。「ビタ一文まけずに支払ってやった」と話す同社長は現在、「時間記録が残らないタイプのACに切り替えることも検討している」という。

     
     
     
     
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