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    免許支援制度、社長が教科書作成・・・ 運転者不足解消への策

    2012年10月18日

     
     
     

     中型免許の影響と少子高齢化、若者の車離れなどで、運送業を支えるドライバー不足への懸念が広がっている。人手が足りないからと求人広告で集めるだけで人材が見つかるほど単純ではなく、各事業者が工夫を重ねている。中小事業者でも、経営者がビジョンを持って人材不足に対応しているところは、その工夫自体が特色と強みにもなっている。


     神奈川県の運送会社Y社は、地元の自動車学校と提携して、採用した普通免許のドライバーに中型免許を取得させている。若手人材を採用するために免許取得支援制度を創った。また、中型と大型を取得できる自動車学校の待合室には求人情報を掲示して、免許取得に来た人が応募できるようにしている。人材確保への投資が、やがて運送事業者の実力差になると同社では考えている。
     中小事業者でも教育はできる。M社ではドライバー教育を自社で行っている。長年にわたり、社長自身が教科書や方法など教育内容を作りあげてきた。同事業者はドライバー不足だけでなく、事故防止の観点からも教育の重要性を指摘する。事故を多発するドライバーは、運転技術や安全教育だけでなく、仕事の取り組み方など基本的な考え方からの教育が必要として、社長自身が教科書を作って教育してきた。
     中小事業者であればこそ、経営者の意識が徹底されやすいこともある。ある事業者は、グリーン経営を特色としてドライバーに徹底している。ドライバー自身に取り組ませているところが特徴で、事務員ではなく、ドライバーが掲示物や取り組み内容まで決めている。新たな環境への取り組みをする際にも、ドライバーから担当者を決め、配送業務の合間に資料作成などもさせている。
     さらにビジネスマナーも学ばせ、参加後にはレポート作成を義務付けている。また、社長が発表するためのパワーポイントの資料も、ドライバーに作成させている。トラックの運転だけでなく、幅広く学べる環境を与えて、意識の高いドライバーを育成している。

     
     
     
     

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