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    着荷主に逆らえず 事故被害者なのに自腹で修理

    2012年10月29日

     
     
     

     運送会社が安全対策に力を入れていても、積み込み先や届け先で事故に遭うこともある。特に物流センター構内での事故は、運送事業者側の信頼を失墜させ、荷主の厳しい監査やペナルティなども課せられる。
     一方でトラックが被害者で、加害者が荷主やセンター側の従業員であった場合には「悪いのはトラック」と、理不尽な対応をされることもあるという。


     関東のある運送事業者で、客先にいたドライバーが事故に遭った。構内を歩いていたら、後方を確認せず下がってきたフォークリフトがぶつかってきて、転倒して怪我をしたというもの。フォークリフトの不注意だが、運送事業者が荷主に連絡すると「そんな所を歩いている方が悪い」と一方的な言いがかりでドライバーのせいにされてしまった。
     こうしたケースが他にもあるという。別の事故では、荷下ろしのために物流センター構内にトラックを停めていた時に起こった。ドライバーは納品中で、トラックは構内の適切な場所に停めていた。
     そこへ、着荷主の従業員が自分の乗用車で後方未確認のまま後退してきてトラックにぶつかった。これも乗用車側の一方的な不注意によるものだが、相手側は「トラックの方が悪い。こちらが被害者だ」と主張してきた。
     運送事業者は発荷主に状況を伝え、着荷主による理不尽な被害を訴えたが、発荷主は「お客様なので穏便に」と話すにとどまり、結果的に、ぶつけられた側のトラックが責任を負い、修理代も自腹で行うことになったという。

     
     
     
     

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