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物流ニュース
トライネットロジ 保管・集配を「見える化」
2012年12月25日
トライネット・ロジスティクス(信岡正章社長、東京都中央区)は、物流企業として半世紀を超える歴史を持ち、幅広い分野での物流サービスを提供している。
多種多様な事業の中で、映画やTVの映像フィルムなど、メディア媒体の管理・配送サービスを提供しているのが情報通信事業部だ。長年の経験とノウハウに加えて、RFIDや車両動態管理システムなどを活用した「見える化」も実現した。映像業界のアナログからデジタルへの大転換に対応し、来年秋には「メディアIDCサービス」も計画中だ。「映像メディアに関するオールインワンサービス」を目指す同社の取り組みを、上原孝・情報通信事業部長、宮口聡・メディア事業室長に聞いた。
現在の映像媒体の在庫は100万本を超える。これらを保管・管理し、映像製作会社などの要望に応じて出庫・配送・回収など一連の物流サービスを行っている。
二つとないモノでもあり、その管理には高い信頼性が求められる。万一、紛失があれば、その影響は計り知れない。こうしたメディア媒体の物流ニーズに対応し、保管から配送までを「見える化」している。
「見える化」の一つは、「バーチャルライブラリー」だ。保管されているメディア媒体をRFIDで管理し「誰が何を持ち出したか」などの情報をリアルタイムで記録し、紛失を防ぐ。「RFIDによる管理は、毎日棚卸しをしているのと同じ」と上原氏。間違った運用があった場合はリアルタイムで検知し、紛失などの問題発生を未然に防ぐ。
映像媒体を運ぶ配送車両の「見える化」には、聖亘トランスネットワーク(神奈川県平塚市)の配車管理システム「トランスサポーター」を採用。GPSを使った車両位置情報を生かし、リアルタイムで配達状況の管理をする。映像製作の現場では急きょ、別の映像データが必要になる場合も多く、「倉庫から出庫して当日中に届けてほしい」といった依頼もあるという。こうした緊急要請に対しても、配送車両の位置と状態を適切に管理するシステムで信頼性の高い物流サービスを実現する。
今後は増車も予定しており、リアルタイムで効率的な配車管理ができる機能を生かし、映像フィルム以外にもスタジオの備品移動など臨機応変に対応する。
さらに、デジタル化が急速に進む映像業界に対応して、来年にはメディアIDCサービスも開始する。オンラインストレージサービスを立ち上げ、デジタルデータの保管や、メディア媒体にコピーしてフィルムライブラリーサービスとしてのアーカイブ保管、流通用媒体にコピーしての媒体輸送など、「デジタルとメディア媒体と物流の融合」による映像業界の要望にワンストップで対応する新たな物流サービスを実現する。上原氏は「映像業界のかゆいところに手が届く物流サービスを提供していきたい」と話している。
◎関連リンク→ トライネット・ロジスティクス株式会社この記事へのコメント
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