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    自家タンクに悩む SS給油との価格差わずか

    2013年3月5日

     
     
     

     「一体、どこを目安にすればいいのか」と西日本エリアに事業本拠を構える若手の運送経営者。いま直面しているのは自家スタンドを新設するかどうかという悩みだ。判断を鈍らせるのは「インタンク並みの値段でSS給油ができている」こと。かつてと比べればインタンクとSS購入の価格差はリッター当たり3〜5円ほどといわれるなか、改正消防法による老朽タンクの手直しの問題もある。大手事業者は別として、先発の中小事業者らはどう考えているのだろうか。
     老朽化した地下タンク施設の改修や、油漏れを防ぐ装置の取り付けなどを義務付けた一昨年2月に施行した改正消防法。過当競争に疲弊した小規模のSS業者のなかには、経過措置である今年1月末を待たずに廃業を決めたケースも多いといわれるが、自家タンクを保有するトラック事業者も同様で、新しい地下タンクとの入れ替えに悩む姿が見られる。


     若手社長の運送会社が保有するトラックは30台ちょっとで、関東方面への定期の仕事に就く数台以外は関西までの中距離運行。「すべてがインタンクで給油できれば購入量は60キロリットルくらいになる。リッター3円の差であれば月間で18万円、年間なら216万円。インタンクを新設するのに1500万円かかるとしても、それは大型トラックを1台買うのと同じレベルだし、7年ほどで回収できる」と、すでに気持ちは自家タンクの設置に傾いている。
     「できれば助成事業を活用したい」と情報も集める。全ト協によれば「平成20年から始まった(燃料スタンド設置関係の)助成事業を活用して新設した例は、延べ288件」(経営改善事業部)とのこと。ちなみに今年度の場合(受付終了)は新設で100万円が助成される形だが、事情に詳しい関係者によれば「正式には総会で決まるものの、次年度も継続実施になる可能性が高い」と話す。
     一方、大型トラックで化学品をメーンに運ぶ運送会社は「インタンクとSS給油の価格差はわずか。自家タンクに軽油を落とす際の立ち会いも面倒だし、10万円くらいとはいっても毎年の点検にコストがかかる。周辺への気遣いもある」(社長)と自家スタンドの設置に否定的だ。10kLのタンクが3本埋設された同社の給油施設は20年前のもので、「あと20年は使えるが、その先はSS給油に切り替えるつもり」。
     長距離輸送が多かったこともあって「トラックが30台になった10年前に30キロリットルのインタンクを作った」という食品輸送の運送会社も、「3円くらいの差ならエコドライブで吸収できるレベルであり、やめたほうがいい」と断じる。現在はトラックも100台を超え、「月間使用量で100キロリットルが目安ではないか」。約4年前の燃料暴騰時には4円ほどに縮まったインタンクとSSの価格差も、「最近は7〜8円に広がった」という。
     同じく10年前に30キロリットルのインタンクを構えた大型ウイング車が主力の運送会社の場合は、基本的に全車両が日帰り運行のために「SSで給油することがほとんどなく、十分なメリットがある」と社長。「いま作るなら5円の差がほしいが、それ以前に自分の会社が(信用調査で)何点かを知るべき。それが軽油単価の交渉で大きな意味を持つ時代ということ」と助言する。
     厳しい意見が並ぶものの、なかには「伸び盛りの会社には必要な設備だし、将来性のある会社にカネを貸したい銀行も支援するはず」(包装材などを運ぶ社長)という声があるのも確か。
     また、「うちは1月末の時点でリッター105円。インタンクと変わらない」と話す冷凍輸送の運送会社では、「ローリーの運賃を払って運ぶインタンクより、そもそもユーザーが出向くSS給油の値段のほうが高いというのがおかしい」との持論を口に、「身軽な経営スタイルがプラスに転じることだってある」との構えを見せる。

     
     
     
     
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