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物流ニュース
運賃値下げでドライバーが辞め トラックだけ残る
2013年3月29日
ドライバーが減り、保有するトラックの数がドライバーの数を上回ってしまう事業者もいる。ドライバー不足の要因は、職業への人気や社会的地位などを挙げる声もあるが、ある事業者の場合は、荷主の運賃見直しがドライバー不足の直接の引きがねになった。
同社のドライバーは地域の道路事情に詳しく、プロ意識の高い人材をそろえている。輸送品質が荷主から評価されてきたが、運賃値下げによって、そうしたドライバーが辞めていく事態となった。以前からの車立て運賃の契約を、個立て運賃に改めることになったのだ。その結果、2トン車で1日2万5000円ほどだった運賃は、個数の少ない日には1万円以下になり、毎月の1台あたりの運賃は以前の半分以下になってしまった。
運賃収入が減ってしまえば給料も下げざるを得ず、3人のドライバーが次々と辞めていってしまった。しかし、トラックは手放さないで駐車場に置いてある。「今トラックを売ってしまったら、次に必要になってもなかなか買えない」からだ。新車は高く、中古トラック市場は活況で欲しいトラックをすぐに見つけるのも難しく、維持費はかかってもトラックを残しておいてドライバーが入社してくるのを待つほうがいいというのだ。
ドライバー不足が輸送の安全を脅かすケースもある。ある事業者では、求人募集してもドライバーを確保できない不安から、交通事故を連続して起こしたドライバーをトラックに乗せ続けているという。人手不足のため乗せざるを得ない状態だ。
一方で、安全を最優先に考えるからこそドライバー不足に陥っている事業者もある。事故を起こした場合は辞めてもらうという厳格な対応をしているからだ。求人を出すと応募はあるものの、面接で厳しい条件を打ち出すと入社する人が少ないという。この記事へのコメント
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