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    許可取消の矛盾 廃業後も親族の会社で営業

    2013年4月17日

     
     
     

     許可取り消し処分を受けたことで、むしろスムーズに営業を持続できるケースが問題視されている。愛知県の運送会社は1月、中部運輸局から事業許可取り消し処分を受けて廃業したが、その後、同じ敷地内で親族が運営する運送会社にトラックを移し、これまでと変わりなく営業を続けているという。この事実に周囲の事業者からは「何のための取り消し処分なのか? むしろ車両停止や事業停止などの〝有期刑〟のほうが処罰効果は大きいのではないか」という声も出ている。


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     この運送会社は平成23年、滋賀県内の国道を走行中、右後方から直進してきた原動機付き自転車に気づかず接触し、転倒した原付きを確認して一度停止したものの、そのまま現場から離れ、負傷者の救護を怠ったことから翌年、愛知運輸支局の巡回監査が入った。その結果、「NOx・PM法不適合車両を対策地域内に配置」「必要な員数の運行管理者を選任していなかった」「認可を受けないで営業所を廃止していた」など11項目の違反が見つかり、194点の違反点数が付された。
     違反点数は80点を超えると事業許可の取り消しとなる。同社は一発で取り消し処分を受けたが、これが同社にとってメリットとなったという。
     同社には同じ敷地・建物内で営業している親族の運送会社が存在する。処分を受けた後は会社こそ消滅したものの、保有車両は自由に使えることからトラックと仕事をそのまま親族会社に譲渡し、実質的に営業を継続している。運輸局でも事実関係を把握しているが、「取り消し処分となり、すでに会社がない以上、その後のトラックの行方を追いかけることはしない」(監査担当)という。
     この状況に首をかしげる事業者は少なくない。過去にトラック3台を延べ約200日間の使用停止処分を受けた事業者は、「別会社を作って逃げることができる取り消し処分よりも、ナンバーを返却し物理的に車両が使えなくなるほうがよっぽど業務への影響が大きい」と述べる。
     この問題について、あいち経営コンサルタントの和田康宏氏は、「もし凶悪犯が一審で死刑宣告され、控訴せずすぐに執行されたら? という問題と似ている」と述べる。「反省のかけらもなく死刑が執行されたら犯人は脅えることもなく、また反省して被害者に対する贖罪の意識を持つ機会もないまま人生を終えることができてしまう」。そうした意味で、今回の取り消し処分後の動きは問題があると指摘する。
     このような〝取り消し得〟が起こらないためには、例えば、処分を受けた運送会社のトラックを大量に購入する運送会社に対し「念のための監査」の実施や、反省とペナルティの意味を込めて取り消しまでに、ある程度の期間を設けることも有効とし、「真面目に安全管理に取り組む運送会社が報われる制度であるべきだ」とする。

     
     
     
     
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