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    Gマーク未取得でも点呼100%実施 何らかのインセンティブを

    2013年5月30日

     
     
     

     Gマークを取得しているものの、点呼が100%実施されていない事業所と、Gマーク取得こそないが、点呼を完全に実施している事業所とで、検討課題となっている「共同点呼」へのまなざしに差が見られる。点呼が実施され、それが完全に行われていることがGマーク取得の条件ではあるが、その条件を達成するために書式への記載を形骸化させている事業所がある一方、実質の安全運行を担保すべく費用を自助努力で賄う事業所があるなど、「安全」に対しての表と裏の行動や価値観が現行制度のなかで成立しているからだ。


     約40台のトラックで鋼材などを近・中距離輸送している兵庫県東部の事業者。門を入ると右手に事務所棟が、左手には小型のユニットハウスがある。ハウスを設けたのは約5年前、自社のドライバーが死亡事故を起こしたころだった。
     当時、飲酒運転と事業用車両の関係が連日ニュースになっていた記憶が社長の頭に残っている。社長は、「その死亡事故に飲酒は絡んではいなかったが、もし酒気が検出されたらと思うと…。言い方は悪いが、そのくらいのことで会社がつぶれてしまったら、というのがきっかけだった」。
     ハウスは、社長が退社する午後9時以降から翌日の早朝までの間、運行管理者の詰め所となる。愛知や広島といった中距離までの運行にほぼ限られているものの、早朝や夜間に帰り、出発トラックもかなりある。そのため点呼簿はもちろん、アルコール検知器も常備されている。点呼体制を自助努力で24時間化したものだ。
     国交省が作業部会のなかで検討している共同点呼は、「適正化事業の充実」の項目で取り上げられ、Gマーク取得のインセンティブといった位置づけもなされている。Gマークを取得すると、事業者の悩みの種でもある点呼が共同化できる可能性が開かれている、といった意味合いだ。
     同社はGマークを取得していない。点呼は100%実施しているが、その他の項目でクリアできない壁があるからだ。「点呼実施率は5割そこそこだと聞く。また、書式を形式的に埋める形で『100%実施』をうたうことも可能。そのなかで、実質の安全担保のために24時間体制を敷いた我々はGマークこそ取得してはいないが、点呼そのものに関して何らかのインセンティブがあってもいいと思う」と社長は話す。
     同じ兵庫県内で、社長が地域のト協役員を務める事業者は、数年前からGマークを取得している。社長は「20台そこそこのウチの会社で、点呼が100%実施できるわけはない。Gマークを取得するために作文している部分は確かにある」と打ち明ける。Gマークが体面を保つ一つの道具に成り下がり、実質の安全対策とは違うところで機能している事例だ。
     国交省の作業部会の資料によると、共同点呼については、点呼を委託する側と受託する側の双方がGマークを取得している場面を想定して制度作りを進めている。

     
     
     
     
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