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    軽油価格がまた上昇 廃業危機の打開策は

    2013年10月17日

     
     
     

     「我慢比べ」の様相を呈してきている軽油価格の高騰。中小・零細企業がほとんどの運送事業者の経営を直撃している。「燃料サーチャージ制度」も普及にはほど遠い状況で、サーチャージを導入できた事業者は全運送事業者の8%(平成25年2月28日現在)だけだ。このまま軽油価格の高騰が続けば、廃業を迫られる運送事業者も少なくないだろう。この危機を打開する方策はあるのだろうか。
     国交省のトラック輸送適正取引推進パートナーシップ会議で出された資料の一つに、燃料サーチャージ制運賃届け出状況がある。運送事業者数6万3083者のうち、届け出事業者は4846者で、割合は8%に過ぎなかった。車両数でも保有車両数107万4412台のうち、届け出車両数は42万6733台で割合は40%となっている。サーチャージを導入できたのは、走行しているトラックの半数にも満たない。


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     運賃転嫁状況を見ても、87%が「まったく転嫁できていない」と答えており、その理由として「話し合いを持ち込むだけで他業者へ切り替えられる懸念がある」(48.8%)と説明している。多くの運送事業者は交渉のテーブルに付くことも出来ていない。
     全ト協でも荷主団体や自民党(6月12日)、公明党(8月20日)に業界の窮状を説明しているものの、効果が現れるのは、まだ先だろう。それまで、中小・零細の運送事業者は自身を守る必要がある。そこで重要となるのが「交渉力」。荷主や元請けとの「交渉力」を向上させる必要がある。
     全ト協が出している「燃料価格上昇に対処するための燃料サーチャージ導入等の対応ハンドブック」によると、「交渉力を高める取引関係の構築」が大切だと指摘。「取引先になくてはならないパートナー」として、「事業者を簡単に変更できない」関係が大切と説明する。そのためにも「高い輸送品質の構築、ドライバー教育強化による信頼関係の構築、ルート別の原価計算などを基にした運賃交渉力の向上」などを挙げている。なかでも、「運賃の安さよりも輸送品質や信頼関係を重視する取引先を選別することが重要」とも指摘している。
     しかし、関係強化は今すぐには不可能。まずは交渉力強化のためにも、「取引を開始した時点の燃料価格、現在の燃料価格、車両別の燃費、走行距離の確認」などを実施し、交渉に向けての事前準備を始めることも求められている。

     
     
     
     

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