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物流ニュース
北海道コカ・コーラボトリング BtoBの宅配強化
2013年11月19日
大手小売店や飲食店による「ネットスーパー」「配食サービス」などBtoCの宅配サービスが広がりを見せる中、メーカーも同様のサービスを始め、高齢化社会における消費者ニーズの充足や、商品供給の新たなルート開拓を模索する。北海道コカ・コーラボトリング(矢吹健次社長、札幌市清田区)が展開する飲料宅配サービス「グッと楽便」の動向を調べた。
「グッと楽便」は、昨年7月から札幌市近郊を対象としてスタート。今年10月からは帯広市近郊でもサービスを始める。「重い商品を自宅まで届ける」「飲み終わったから容器を回収する」「要望する日時に配達する(水・日は休み)」という三つの「楽」を提供。同社の定番商品のほか、北海道限定、グッと楽便限定、お米など幅広い商材を扱い、午前中の注文ならその日の午後には配達が可能となっている。
ユーザーが受付センターに注文し、女性担当者が配達する仕組み。1ケースの注文だけなら500円の送料がかかるが、2ケース以上なら送料は無料。
営業統括本部事業開発室の西川貴友担当課長は「どさんこ企業として、北海道の高齢者や人口過疎地在住者らの生活支援をしたいと考えた。飲料品など『重いモノ』を『自宅』まで『時間指定』して配達するため、ユーザーからは『便利だね』『スーパーにない商品があっていいね』といった反響がある。女性が宅配することも安心感につながっているようだ」と話す。同サービスでしか扱っていない商品や、専用のポイント制度があることなどの強みがあり、ポイントがたまるとカタログギフトの商品と交換できる。
既存の配送ルートを活用するのではなく、専門の女性担当者を札幌地区で2人採用して対応。今後、帯広地区でも同様の体制を敷く。「ロットやコスト面からみても、当面は物流事業者へのアウトソーシングは考えていない。扱いが増えれば、スタッフの数を増やして対応していきたい」という。
インターネットによるPRやポスティング、個人宅や企業に訪問して利用を促すなどして拡販に務めているが、「サービス自体があまり知られていない実感がある。早い段階で月間数万ケースくらいの扱いにもっていきたい」(同)という。
「これまではBtoBの事業が中心で、エンドユーザーに直接販売するノウハウが必ずしも強くなかった」ため、サービス開始から1年が過ぎた現在でも知名度向上と利用者増加に向けて取り組んでいる。「個人宅に飛び込み営業をかけることもある」。同サービスの拡大が、既存の販売チャネルに悪影響を与えることも考えられるが、「大きな懸念はしていない」。
◎関連リンク→ 北海道コカ・コーラボトリング株式会社この記事へのコメント
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