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    荷主に変化の兆し 物流特定指定、公取委の講習に殺到

    2014年2月25日

     
     
     

     公取委(東京都千代田区)は、下請法のほか、物流業界における優越的地位の濫用を効果的に規制するため、平成16年、独禁法に「特定荷主が物品の運送又は保管を委託する場合の特定の不公正な取引方法」を指定(物流特殊指定)した。同指定によって、支払遅延や買いたたきなどの行為が不公正な取引として具体的に示されたが、依然として一方的な値下げや協力金の要請が存在していることが業界団体のアンケート結果からも明らかとなっている。
     こうした中、同指定の周知徹底のため公取委が全国各地で定期的に実施してきた荷主向けの講習会の開催にあたり、今期は希望者が殺到したため開催回数を増やすという変化が生じている。コンプライアンス経営が求められる環境にあって、荷主サイドの物流特殊指定への関心が高まりを見せており、不公正な取引の是正にもつながる可能性が出てきた。


     東ト協連(同新宿区)が昨年実施した「第19回運賃動向に関するアンケート調査」では、「一方的な運賃値下げ要請」はここ数年35~40%台の推移を続けているほか、「無償での付帯サービス要請」や「商品等購入要請」といった不当な要請にも減少はみられない。下請法や物流特殊指定など、優先的地位の濫用が行われやすい分野であると認められた物流業界における公取委の取り組みにも関わらず、依然として不公正な取引が横行しているのが現状だ。「不公正な取引は是正してもらいたいが、自分が情報を漏らしたとなれば、ほかの荷主からも敬遠されかねない」「刺し違える覚悟でなければとても言えない」という事業者も多く、法制度の実効性を疑問視する声も上がっている。
     しかし近年、荷主側に変化の兆しがみられる。1月15日に公取委が実施した「業種別講習会(物流事業者と取引のある荷主向け)【基礎編】」では荷主の物流担当者が会場を埋めた上、細かな点にまで質問が相次いだ。公取委の企業取引課では、「当初、昨年中に予定していたのは10回だったが、申し込みが殺到したためさらに6回追加で行った」と話しており、荷主の関心の高さを示している。
     同講習会では、物流特殊指定を含む「優越的地位の濫用」に対して、昨年は法的措置や警告はなかったものの、「注意」は過去最高の57件に上ったという。このうち物流取引に関するものでは、「建設業Tは、物流事業者に対し、請求書の確認ができていない等自社の事務手続きの遅れを理由に支払期日を超過」「賃貸業Uは、事業者側に減額される理由がないにもかかわらず、一部の運送代金から端数を減額した」という事例があった。
     下請法違反の全違反2218件中で、道路貨物運送業は140件と、生産用機械器具製造業の159件に次ぐ件数となっており、違反件数の多さが荷主の意識に変化をもたらしているのではないかとの指摘もある。 
     また、同講習会に先立って昨年11月に関東運輸局と関東トラック協会が主催して行った「トラック事業者と荷主とのパートナーシップ構築セミナー(既報)」でも、参加事業者139社を上回る141社の荷主企業が参加している。「最初は定員オーバーになったほどで、荷主の関心も高いことがわかった」と同局自動車交通部の奈良和美部長も話している。
     コンプライアンス経営が叫ばれる中、荷主側の意識は運送取引の分野にも波及している。こうした変化が取引改善につながるか、今後の動向に注視する必要がある。

     
     
     
     
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