-
物流ニュース
滋賀大学とサカイ引越センター 引越しデータで地域課題を抽出
2023年12月21日
滋賀大学とサカイ引越センターによる共同研究成果の記者会見が11月1日に滋賀県庁(大津市)で開催され、関係者らが出席した。
これは、引越事業から得られる地理情報による地域課題を抽出することにより、複数年にまたがる中長期のロードマップ策定に取り組むとともに、短期的には引っ越しデータの新たな活用プランを策定することなどを目的とする研究で、両者は今年3月に連携・協力に関する協定を締結していた。サカイが提供したデータは、昨年4月1日から今年3月31日までの間に滋賀県内で引っ越しをされた方、他の地域から県に転入された方、他の地域に転出された方、計約3万件について、個人情報を含まない形が考慮されて旧居と新居それぞれの郵便番号のみを提供した。
研究成果では、特定地域への流入元地域や、特定地域からの流出先地域を地理的に可視化することで、移住に関する地域特性の把握につながることや、官民データとの組み合わせた分析などを報告。今後の展開として、「引っ越しデータと組み合わせた価値創造、新事業創出」「空き家情報や移住情報などと組み合わせた政策分析」などを挙げた。新事業滋賀大学の後藤良介・経済学部准教授は「貴重な情報をご提供頂いた。人の流れが見えるようになった」と感謝の思いを伝え、「集めたデータを可視化したうえで、地域の課題を導き出したい」と述べた。
サカイの笠原悟志執行役員は、「引っ越しのタイミングで家電など様々なモノの買い替えなども行われることから、我が社のデータに大きな可能性を感じて頂いている。こうしたビッグデータをもとに地域社会に貢献したい」と述べ、社長室長の安部典之氏は「まずは滋賀県からスタートさせたが、当社には全国各地のデータがそろっており、全国的に地域活性化にご協力させて頂ければと考えている」と今後の可能性について語った。
◎関連リンク→ 株式会社サカイ引越センター
関連記事
-
-
-
-
「物流ニュース」の 月別記事一覧
-
「物流ニュース」の新着記事
-
物流メルマガ