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    女性ドライバーの活躍 会社に活気と変革、社内体制に変化

    2014年9月4日

     
     
     

     深刻な人材不足が課題となる中、女性の活躍が期待されるトラック業界。国交省も「トラガール」など、女性活用を積極的に推進している。ドライバーは力仕事というイメージが強く、女性は活用しにくいという側面もあった。しかし、女性を活用することで成果を出している事業者も存在する。もともと女性採用には積極的ではなかったという事業者だが、想定外の活躍に、女性ならではの良さを発見したという。まさに女性が会社に活気をもたらすとともに、会社に変革をもたらせている、そんな現場を取材した。
     オンライン(工藤達治社長、埼玉県越谷市)でドライバーとして働く佐藤和枝さん(上写真)は、3児の母。トラックの乗車歴は9年になる。


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     女手一つで子育て中の彼女を雇う上で、「ドライバーとして働くのも初めてという彼女に、最初から100%の信頼を置いていたと言ったらウソになる」と話すのは同社の小沼薫常務だ。しかし、そんな小沼常務の不安をよそに、母親のサポートを得ながら、ドライバー業と子育てを必死でこなして会社と荷主の信頼を徐々に得ていった佐藤さん。会社も、そんな彼女の姿を見て、「今ではかけがえのない人材」と言う。
     子育てを全面的に支えていた母親が他界してからは、仕事の時間に配慮して配置転換を行うなど、会社としても彼女が働き続けられる環境づくりに努めるようになった。
     さらに、彼女の存在が、社内体制にも変化をもたらしている。「女性でも男性でも関係なく、やる気さえあれば良い仕事ができる。そんな確信が持てた」と小沼常務。「人材確保を図る上でも、女性でも普通に働ける環境にすることが大切」とし、女性の人材活用セミナーなどに出向き情報収集をしているという。佐藤さんを雇用したことで、女性雇用の不安は解消され、それ以上に女性の活躍を期待するようになったと同常務は指摘する。「ゆくゆくは、託児所を作れたら」と、女性にも配慮した今後の社内体制作りを模索する同社。会社は確実に変化を見せている。
     ディーケイ物流(水留茂之社長、千葉県柏市)で働く栗崎舞さん(下写真)。今年22歳になるという栗崎さんは、19歳で入社し3年目を迎える。
     入社当初は、2トン車に乗って図書館へ本の配送を担当していたが、昨年10月に中型免許を取得したことで、今では4トン車も運転できるようになり、仕事も日用雑貨から家具や引っ越しまでこなすようになった。
     家具の配送では一般家庭へ品物を届け、設置まで行うが、顧客のアポ取りなど、その段取りをすべて栗崎さんが行っている。「配送先から好印象で迎えられるとともに、顧客からも重宝されている」と水留社長は話している。
     また、「現場では荷積み作業を手伝ってもらったりと、荷主の担当者にかわいがってもらえて、荷主とコミュニケーションが図れている」とする一方、「会社ではほかのドライバーらと冗談を言い合い、社内の雰囲気も自然と明るくなっている」と、荷主のみならず会社にも好影響を与えていると、同社長は指摘する。
     栗崎さんは、一般家庭用の冷蔵庫を持ったり力仕事も難なくこなす。ただ、「二の腕に力こぶができてしまう。それが一番の悩み」と笑い、女性ならではの悩みを打ち明けるが、会社に日々、活気をもたらせている。
     これまで女性雇用を重要視していなかった同社だが、栗崎さんの働きぶりから、「女性の活用も視野に入れていきたい」と同社長が話すように、女性の積極的な雇用を図っていきたい考えだ。
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