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物流ニュース
JILS ロジスティクス大賞4例を発表
2024年9月6日
日本ロジスティクスシステム協会(JILS、大橋徹二会長、東京都港区)は8月1日、第41回となる2024年度ロジスティクス大賞4例を発表した。今回受賞した事例発表は表彰式とともに10月開催の「ロジスティクス全国大会2024」で行われる予定。
【技術革新特別賞】花王「画像情報を活用した化粧品新製品予測モデルの構築による廃棄ロス削減」
受賞事由:店舗データ、画像処理技術、テキストマイニングや機械学習を駆使し、従来の人による予測手法を踏襲することで、予測結果の解釈や理解度の向上といった点も加味した新たな予測モデルを構築。生産数量、材料発注量の予測精度がそれぞれ85%、55%が向上し、廃棄金額も25%削減されるなど、人的負荷の軽減と属人化の解消といった業務効率と廃棄ロス削減といった環境負荷で評価された。【業界革新特別賞】鹿島建設「建設資材と運送車両のマッチングによる効率化事例~鹿島建設による空荷解消と合積確保の取組み~」
受賞事由:建設現場では低積載や空荷が頻発しているが、今回の取り組みは運送マッチングアプリで、ブラウザ上で運送会社と荷主を結びつけるプラットフォームの開発、活用により空荷の削減や積載率向上が行われ、CO2排出量の削減や待機時間の短縮を実現。また、物流センター中継システムを導入。個社のみならず、建設・物流分野全体の業務の効果的効率化が実現さている点や他業種への応用可能性といった革新性が高く評価された。【人材育成奨励賞】網干自動車教習所「物流事業に対する、多能工物流人材育成における自動車学校の果たせる社会的機能」
受賞事由:自動車学校業界は、若年層の自動車離れの加速や経営難に直面する一方、物流分野では人材不足が深刻化している。今回の取り組みは、大型車やフォークリフトなどの資格取得と物流現場に即した職務訓練を提供し、認定職業訓練機関として、物流事業者に多能工人材を供給する事業を展開。物流事業者に対し、必要なスキルを持つ多能工人材を安定的供給し、さらにシルバー世代の経験豊富な指導者の登用や新たな労働市場の開拓や福祉行政との連携促進など、多方面にわたる人材育成、地域や業界に対する貢献が高く評価された。【グリーン物流奨励賞】ネスレ日本/日本貨物鉄道/全国通運/日本運輸倉庫「食品物流の未来を担う中距離帯鉄道輸送の可能性」
受賞事由:気候変動対策の遅れとドライバー不足が深刻化する中で、持続可能性が模索されている。今回の取り組みは4社の協働により、食品の中距離輸送に鉄道を活用するモデルケースを実現している。鉄道のリードタイムを考慮した生産・在庫計画の連動、DXを活用したシステム連携を実現することで、約10億円の販売機会ロスを防ぎ、年間900トンのCO2排出削減、年間4000台分のトラック輸送シフトで2万4000時間の労働時間削減を達成。他エリア、他業種への鉄道輸送拡大の可能性もあり、モーダルシフトによるグリーン物流、ロジスティクス活動の持続可能性といった面が高く評価された。◎関連リンク→ 社団法人日本ロジスティクスシステム協会
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