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    車両盗難打つ手なし 電装品やパーツも盗まれて・・・

    2015年1月23日

     
     
     

     兵庫県西部から岡山県、さらに広島県東部に続く瀬戸内エリアでトラックやパーツの盗難事件が後を絶たないようだ。同地域では平成22年から同24年にかけ、建設機械や平ボディーのトラック、ユニック車、鋼材輸送のトレーラなどが集中的に盗まれる事件が相次いだが、今回はカーナビやバッテリー、バンパーといった電装品やパーツを盗まれるケースも目立つ。被害に遭った経営者の一人は「トラックにしても部品にしても、犯人が持ち去るのに時間をかけさせることくらいしか抵抗できないのが現実」と打ち明ける。
     「向かいの車庫に止めてあった建設会社のユニック車が夜間に盗まれた。対策としてアウトリガーを張り出していたが、効果はなかったみたいだ」と兵庫県の運送会社社長。防犯カメラに犯人らしき人物が映っていたが、警察の捜査で何の進展もなかったという。「ほかにも近辺では、早朝に出社したドライバーがトラックのドアの鍵穴がグチャグチャに潰されているのに気づいたというケースもある」と教えてくれた。


     連結すればフルトレーラになる車両総重量25トンの平ボディー車(1800万円相当)を3年前に盗まれた経験がある岡山県の運送会社の役員は、「盗難に遭って知ったことは、だれも真剣に捜してくれないということ。あの事件があって以降は、満額の車両保険を掛けるようにしている」と話す。当時は「修理代を賄える金額で十分」との考えで、車両保険は400万円しか入っていなかったらしい。「慌てて買い足した25トントラックの支払いは現在も続いている」と被害者側の負担は大きい。
     一方、「廃棄処分に回す予定だった分だけでなく、トラックに取り付けてある現役のバッテリーまで盗まれた。いい値段で売れるらしい」と嘆くのは兵庫県西部の事業者。広島県の運送会社は「タイヤチェーンやステンレス製の外装品を何点か盗まれた」と話す。
     夜間に人気がなくなる立地に車庫や事業所を構える例が少なくない商売だけに、防犯対策に頭を痛めるトラック事業者は多い。「一つが3000円ほどと安く、それなりの効果が得られる」と、ハンドルロックを全車両に取り付けている兵庫県北西部の運送事業者。「ロックを解除する3けたのダイヤル番号をドライバーが忘れてしまったため、サンダーで切断する羽目になったが、1時間近くかかった」と、思わぬ事情で時間稼ぎの効果が実感できたようだ。
     また、事業所での盗難だけでなく、出先で災禍に見舞われるケースもあるという。なかでも驚いたのが「トラックの車内でドライバーが仮眠している間に、後部バンパーを盗まれてしまった」(広島県の事業者)というもの。社長によれば「高速道路のSAなどは夜間にトラックであふれ返っており、エンジンや冷凍機の騒音で(犯行時の音が)かき消されてしまう」と説明。
     同社では現在、「パーツを取り付けるボルトやナットをハンマーで潰した。盗まれるよりはマシ。取り外さないといけないときは切り取ればいい」と、苦肉の策を施しているという。

     
     
     
     

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