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    道内の荷主と運送事業者への影響 「長距離走れない」

    2015年3月18日

     
     
     

     昨年は「長距離を走れなくなり、これまで通りの運賃では運べない」「輸送繁忙期はトラックが不足し、店頭に商品が並ばないのでは」といった声が北海道内の荷主・運送事業者の双方からあがった。短いリードタイムが要求され、生産地と消費地が離れている生鮮品を扱う道東や道南の事業者からの懸念が特に目立ったが、実際のところ、荷主と運送事業者への影響はどの程度だったのか。
     北ト協の「道内経済における物流コストの影響検討協議会」が昨年行った道内の漁協・農協へのヒアリング調査によると、生産者や地域経済に少なからずマイナスの影響が出ている半面、トラック事業者には運賃アップや運びやすさの追求が広く行われるようになり、総じて「トラック優位」な状況になっていることがわかった。


     「現在はトラック業者に『いわれるがまま』で価格交渉が全くできず、特にドライバー不足が目立つ。荷主とトラック業者の力関係は明らかに逆転し、スポット的な輸送はトラック業者の言い値で発注せざるを得ない」とする道東の農協。輸送費は前年から2割程度増えたとし、「輸送費の増加分は生産者が負担。これ以上の負担増は農家を辞めるか、違う品種にシフトするしかなくなる」と地域経済全体に大きな影響が出る可能性を示唆。
     道東の漁協も「トラックが確保できないために水揚げできない漁港が今年に入って相当数発生した」とし、道南や東北に水揚げが流れ、地域全体に悪影響が発生していると報告。輸送コストも「トラック業者の言い値で出荷せざるを得ず、状況によっては前年対比で3〜4割増」といったケースもあるとし、シワ寄せは全て単協と生産者にいっていると答えている。
     「前年に比べ2割ほど運賃が上昇」したという道東の別の漁協は、今のところ影響は小さいと捉えているが、「加工品だと梱包などの関係で輸送量が増えるため、一次加工のみ地元で行い、その後は関東などに輸送して行うべき」と地域経済の構造変化が必要になる可能性に言及。「現在のドライバーに対する規制は北海道に合っていない」と断言している。
     このほか、「ドライバーの運転時間を勘案すると、トラックで札幌より先に陸送できない」(道東の農協)、「以前のように陸送で一気に数か所に運べず、時間とコストがかかるようになった」(同)、「今年にかけて聞いたことのない運送業者が出入りするようになり心配」(道南の漁協)といった声が道内各地の農協・漁協からあがっている。
     その半面、運送事業者は軒並み運賃アップとなっており、「長距離を運びにくい」状況に見合うだけの運賃収受につながっているようだ。それに加え、農協・漁協からは、混載、輸送力に見合った出荷調整、出荷量の計画的な管理・通知、締め切り時間の繰り上げ、トラック業者との安定的な関係の構築といった「運びやすくなる」ための様々な協力が以前より得られるようになった。
     中には「以前は考えられなかった水産物と農産品の混載なども検討。現在はなりふり構っていられない」(道東の漁協)、「同業者間での販売先や輸送業者、ルートなどの情報は、これまでは『企業秘密』だったが、今後は共有化、効率化を図らないといけない」(同)など、これまでにない踏み込んだ対応策を考え始めている荷主まで出てきている。

     
     
     
     
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