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物流ニュース
国交省の共同輸送マッチング試行 交渉9件、成立2件
2015年4月21日
国交省は3月19日、共同輸配送促進に向けたマッチングの仕組みに関する検討会を開催。約2週間にわたって行われた検証用マッチングシステムの試行結果について報告した。
参加企業は荷主と物流事業者を合わせた15社。2月16日から27日までに貨物情報81件、車両等輸送ネットワーク情報46件の計127件の情報が集まり、交渉に至った件数は9件、うち2件が成立している。検索回数は417回で1社平均27.8回、詳細確認回数は212回で1社平均14.1回と、なんらかの接触の機会を得られている結果となった。
マッチング方式は現状の掲示板方式のほかに運営スタッフ方式、自動マッチング方式が考えられるが、「現状で良い」との回答が33.3%と最も多かった。ただ、「簡易掲示板のみでの出会いの実現は可能か」という問いについての回答はほぼ拮抗しており、来年度も継続して有用性を検証していく。
荷主、物流事業者各3社によるインタビューでは、アプローチの活性化に向けた課題として「与信」が挙げられた。ある荷主は「会員登録時、グループ(仲間)同士の取引など与信を担保して仕組みを構築する必要がある」とし、物流事業者側も「計画倒産など善意ではない企業もあり、与信を管理する団体の立ち上げなど、回収できない場合の仕組み確立が必要」と話しており、今後の検討の焦点となりそうだ。
27年度は、検証用マッチングシステムの改修候補項目を整理し、システムの改修を行うとともに、新たに鉄道、船舶の共同輸配送も視野に入れ、追加参加企業検討に着手する。また、アンケートやインタビューで明確化された共同輸配送の実現そのものの問題・課題について、データ分析で共配実現の課題を洗い出し、28年度の開始を目指す。
◎関連リンク→ 国土交通省この記事へのコメント
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