ネクスコ東日本は、高速道路のインターチェンジ（ＩＣ）内側の管理用敷地の活用で、ＳＡ・ＰＡにおける大型車の駐車マス不足解消を目指す。全国的に駐車マスが不足しているなか、敷地内でのレイアウト変更や駐車マスの拡充が行われているが、ＳＡ・ＰＡの敷地だけでは限界がある。そこで、ＩＣ内側の管理用敷地の活用を検討することになった。

同社は２月から、高速道路ＳＡ・ＰＡにおける利便性向上に関する整備方針に基づいて、休憩施設の空白区間対策として、「ＩＣ内側駐車場」の実証実験を開始した。

実証実験では、休憩施設間の距離が３５km以上となる休憩施設空白区間にあるＩＣ内側の管理用敷地を開放し、短時間の休憩を可能とする駐車場として整備するため、その目的に管理用敷地が適しているか否か、また、ニーズがあるかどうかを確認する。

「まずは『北関東自動車道桜川筑西ＩＣ』と『常磐自動車道浪江ＩＣ』の２か所を対象にＩＣ内側駐車場を整備して実証実験を行う」としている。

桜川筑西ＩＣは同１０日午後３時から、大型車２マス（車長１２m以下）と小型車３マス、施設はトイレのみで運用を開始。その後、浪江ＩＣは、大型車２マス（車長１２m以下）と小型車２マス、施設はトイレのみで運用を開始する予定となっている。

トラック乗務員の連続運転時間は４時間限定だった従来の規制から、ＳＡ・ＰＡでの駐車枠不足の例外時への対応として、３０分まで延長が可能になってはいる。それでもなお、駐車枠不足の解消には至っていない。

乗務員の休憩機会を確保するため、大型車の駐車マス不足の解消が求められている。駐車マス拡充や駐車マスの予約・有料化とともに、今回の休憩施設空白区間における管理用敷地の開放も大型車の駐車マス不足解消策として期待されている。