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    ワークマン 日本初の買取型VMI、積載効率アップも

    2015年6月12日

     
     
     

     ワーキングウェアと用品販売のFC展開を行うワークマン(栗山清治社長、群馬県伊勢崎市)は、社員1人あたりの株式時価総額が上場小売業でナンバーワンと、高い収益力を誇る。そんな同社がさらなる高収益企業へと成長するべく、新たに5年計画を打ち立て、大胆な構造改革を行っている。
     改革の第一歩として、群馬県伊勢崎市に床面積1万坪の流通センターを計画。4月には、同県と用地の売買予約契約に調印した。新センターは関越道の高崎・玉村ICまで6km、北関東道の駒形ICまで4kmの立地にあり、関東・東北の各店舗への配送拠点として活用されるという。
     同社は、北海道から熊本県まで、全国で749店舗を展開。現在の物流ネットワークは、東日本は同市の既存センター(床面積7140坪)、西日本は滋賀県の竜王流通センター(同7180坪)の2拠点体制。カバーしきれない九州や北海道については、「デポの設置やグループ企業であるカインズとの協力で配送を実現している」(土屋哲雄常務)という。


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     同社では今後も、さらなる出店計画を予定。同常務は「年間平均で25店舗の新規出店がある。あと10年ほどで1000店舗を突破する」と説明する。
     さらに、15年3月期時点で商品の16.7%を占める自社開発(PB)製品を、来期には20.5%、今後5年間で30%へと伸ばしていくことを計画。PB品は「中国や東南アジアで量産し、コンテナ単位で3〜4か月分の在庫を直輸入するため」、広い保管と作業場所が必要になる。これらの要因から、伊勢崎の新センター建設が計画された。
     既存センターには在庫回転率の低い製品を保管。「ユニフォームなどは何年に一度しか買い替えないが、その時に『ありません』ではお客さんを困らせてしまう。量は出なくても、あるお客さんにとっては『絶対にないと困る』というものがあるのがワーキング用品」。
     新センターには最新鋭の出荷用自動仕分け機を設置する予定で、動きの早い製品を保管。また、距離にして3〜4kmと、近接する両センター間を専用の10トントラックで1日数回往復し、「シームレスな運営」を行うという。なお、センターの運営は全拠点とも日立物流が担当している。
     PB化率を高める一方で、店舗数の増大により、国内メーカー(ベンダー)からの仕入れ量も増加する。同社では、この4月から、ベンダーが同社の店舗とセンターの在庫を見て、自ら納品量を決定し出荷する「買取型VMI」方式を稼働させた。
     VMI(ベンダー・マネジド・インベントリー)は製造業、小売業でも普及が進んでいるが、納入業者側から見ると、自社で製品を顧客の近くに在庫しなくてはならないという負担がある。しかし、同社の方式は、ベンダーの納品分を「全量買い取る」のが特徴で、ベンダーの負担は小さい。欠品ペナルティもないという。すでに、取引量の多い7社が同方式による納品を始めている。
     ベンダーは同社が開発した発注システムを使用。同システムにはアルゴリズム自動選択型の需要予測機能があり、予測値を参考にして出荷量を決定することが可能だ。自社でワークマン側の在庫が見えるため、製造計画も立てやすくなる。また、納品は基本的に週1回だが、「在庫を踏まえて、積載効率を考えた配送もできるだろう」と同常務は話す。
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     これまでは、FC店舗から寄せられる発注データを集計し、各流通センターの8人のスタッフが週に一度、約1000アイテム分の発注を行っていた。これが、ベンダー側の業務に移ることで、「各ベンダーでは営業、ロジ、調達と、多岐にわたる部門で見てくれるはず」とし、発注の精度向上も期待される。もちろん、これまで発注を行っていた同社スタッフは、別の業務に専念することが可能だ。「貿易など、これから増えていく仕事に人員を割く必要がある」(同常務)。
     「信頼」に基づく関係性が築かれているからこそ可能となった「日本初」の買取型VMI。「一度、関係性を築くと、長い取引になることが多い」と同常務は話すが、「高収益」を掲げる同社では、業者の切り替えにかかるコストを敬遠。全国の店舗への配送は毎日行っているが、それを任せる運送事業者も、長年取引のある5〜6社で「特にこれ以上増やす考えはない」。
     「100坪の標準店舗」「全国一律の品揃え」「毎日同じ低価格、チラシ特売・値引きなし」の効率運営で、「日本一標準化の進んだ小売業」としての地位を築く同社。今回の改革でめざすのは、「ベンダー、本部、店舗の役割分担の再設計」だ。発注の負担が減ったFC店舗の店長には「お客さまに気持ちよく買い物していただけるようフレンドリーサービスに専念し、顧客満足度を上げてもらいたい」。それにより、企業ミッションである「働く人に、便利さを」の実現と、社員1人あたりの株式時価総額のさらなる伸びをめざすとしている。
    ◎関連リンク→ 株式会社ワークマン

     
     
     
     
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