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    外装破損の責任は 事業者負担が通例化も・・・

    2015年7月28日

     
     
     

     商品事故による返品や再配送、弁済は、「事業者負担」が原則となっている。消費者意識の高まりに呼応する形で、外箱の小さな凹みや印刷が擦れただけでも返品対象となるなど、物流現場への要求は強まっている。そのため、ダンボール箱や袋、ビニールなどに傷を付けないためにかかる手間と時間、さらには荷受け側の厳しい対応が物流の非効率にまでつながっている現状がある。「外箱も商品」として、こうした外装破損の責任も事業者が負うことが通例化しているが、現場では、本来は商品を守るものであるはずの梱包材にまで責任を問われる状況を疑問視する声もある。
     荷造りについて定められた標準貨物自動車運送約款の第11条には、「荷送人は貨物の性質、容積、運送距離及び運送の扱種別等に応じて運送に適するように荷造りをしなければならない」ことが明記され、外装に汚れや破損があったとしても、商品が無傷であれば事業者が責任を問われるものではないとされている。外装は商品を守るためのもので、外装が商品の場合には別途荷造りをするか、外装異常で受け取りを拒否された場合の損害を負担する責務が荷主にあることが示されている。


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     しかし、現状では運送事業者が責任を負う貨物事故のうち、中身の商品に異常がない「外装異常」によるものが約3割(平成26年・全ト協調べ)に上っている。
     「センターへの返品率は1日あたり0.04%」という生活雑貨メーカーの物流センター長は、「契約書を取り交わし、返品などのルールを明確化している」と話す。同センターでは、メーカーから入ってくる商品を検品する際、「明らかな凹みや傷があれば開梱せず受け取りを拒否する」。入ってきた商品については「構内で破損した場合は自社で買い取り」、発送後に破損した場合は「事業者が買い取ることになっている」と言い、全ての場合で「外装異常も破損として処理される」という。
      
     同社では、「約款の内容は知らなかった」と言うが、契約書で責任の範囲と所在を明らかにして対応しているという。しかし、「入庫時に行う検品では、傷が何㌢までならいいなどといった具体的な決まりは設けにくく、現場の担当者によって判断にはばらつきがある」と、検品に個人差があることは否めないと指摘する。
     同様に、外装破損も商品事故として書面でルールを明確にしている荷主のもとで食品配送に携わる事業者(埼玉県)は、「発見した時点で荷物を持っていた者が弁償しなくてはならず、外装破損を隠して納品するなど責任の押し付け合いになっている」。工場から出荷された商品は、物流センターを経て店舗へと届けられるが、「入出庫の度に全てを検品する時間など現実にはない」。そんな中で外箱の傷を隠して出庫したり納品したりしているという。「店舗まで持っていっても受け取ってもらえず、再配達になるのは無駄でしかない」と同社社長は指摘するが、荷主に訴えても、「担当者は検品も仕事なのだから徹底すればよいと言うだけ」で、改善の糸口は見えない。
     「結束バンドがダンボールに食い込んでいるだけで受け取ってもらえない荷主もある」と話す、埼玉県内で食品や雑貨の配送を手掛ける事業者は、「傷をつけないために時間を掛けて積み下ろしをしても、結束する際、すでにバンドがダンボールに食い込んでしまっている場合もあり、毎回受け取り拒否が発生している」という。湿気で外箱にしわができたり、印刷が擦れていたり、また、「持ち運ぶための取っ手の穴になるようにミシン目のついた箱も、それを使って手を入れて運べば間違いなく返品になる」というように、特別な取り決めがなくても、外装破損の責任を問われることが事業者の間では通例になっている。
     外装破損に関しては、本来、荷主にその責務があることが約款に明記されている。にもかかわらず、現場では外装破損への厳しいチェックと配送を請け負う事業者の責任が増大している。
     住宅設備機器メーカーの物流担当者は「現場納品で、施工業者が梱包を解いて設置するものが多く、中身に異常がなければ受け取りを拒否することはない」と話す一方、「外箱もエンドユーザーの目に触れる、手に渡るものほどチェックは厳しくなる」と指摘。その上で、「エンドユーザーの過敏な意識を変えることも必要」と続ける。
     事業者の間では、「荷受け先に約款を提示しても、何の役にも立たない」というあきらめの声もあるが、「一般消費者の過剰な反応を変えなければ解決にはつながらない」という点では、荷主、事業者ともに共通の認識があるのも事実。それだけに、物流関係者への約款第11条の周知を図るところからスタートし、そこから社会全体へ浸透させていくことが必要なのではないだろうか。

     
     
     
     

    この記事へのコメント

     
    1. 雪蘭 says:

      配送した品物が1週間もたってから破損弁償の連絡はあり得るのですか?

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      • 匿名 says:

        オラはダイナムの店員の引越で一ヶ月くらいたってからタンスの中の奥の部分が破損していたと係長から言われた。でもその係長も笑いながら言って来たのでクレーマーだったと言うことだった!

    2. 末端輸送人 says:

      運送会社に勤務する者です。
      一般消費者の過剰な反応というより、中間の倉庫業者、卸会社、配送センターの行き過ぎた体制だと思います。
      そもそも外装とは何の為か?商品を守るための外装であり、外装も商品と言うなら段ボールを二重にでもすれば良いのでは?
      中身が大丈夫なのにちょっとした擦り傷、凹みで全て弁償させられる意味が全く分かりません。

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    3. 金沢市 還暦オヤジ says:

      梱包段ボール箱も台車のタイヤのようなもので引かれた後が残っており突然箱も肉眼でも一目瞭然にも関わらす、ポストに同感されてた!
      帰宅して箱が潰れてるので突然中の商品がもと思い恐る恐る開封したところ案の定商品も破損してたので即運送会社に連絡しましたが折返しの電話対応も失礼極まり無く、代替品を望まないから返金して欲しいと伝えた所了承したものの、その後1週間全く結論が出ず困り果ててます‼︎
      しかも宅配業者はよく耳にする大手の○マ○運輸です!
      非常に対応が悪く正直呆れてます‼︎

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      • 匿名 says:

        あまり気になされていない人が多いと思いますが、ヤマト運輸さんに限らずどこの運送会社でも利用約款というものがございます。
        まずは一通りご一読ください。その上で、あなたが言ったことが妥当であるかをご確認ください。

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      • 保証人反対 says:

        誤字や意味が伝わりにくい文章内容で読みにくいです。

    4. ききやく says:

      なんでもドライバー責任だもな

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    5. マル says:

      俺は箱に親指大の穴が空いてたりレターパック型段ボールの開け口が手で引き破られたりもありましたけど?

      投稿者は特にドライバーとは言ってないみたいだけど?

    6. 匿名 says:

      現場と事務所で破損基準が違う場合があるんですよね

      荷主
      「この程度なら問題ありません」
      納品先フォークマン
      「こりゃあダメだなドライバーさん」

    7. まめた says:

      製造業で出荷担当に携わる者です。
      破損事故に関してはドライバーが若干過剰反応し過ぎでは?と思う事が多々あります。出荷側も荷受け側もお互いの立場から責任ある対応をしているだけで、仮にそれが行き過ぎた対応であると言うならば、ドライバー側はどうですか?破損させず荷物を運ぶ事はドライバーとして当たり前の事ではないですか?色んな状況を想定してきちんと積み込みをすれば良いだけの話です。

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      • ききやく says:

        ドライバーやったことあるの?
        本来、積み下ろしはテメェーらがやるんだぞ!パレット積みだけじゃねーからな!
        大型にバラ積み天井尻ビタできる体力あるか?弱小者がふざけた事言うなよ!

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      • 匿名 says:

        時代の流れでドライバーが荷物の積み下ろしをするようにはなりましたが、原則としてドライバーは荷物を無事に目的地まで運ぶことであり、荷物の積み下ろしは現地の会社がすることになっています。
        まめた氏の言う通り、破損させずに荷物を運ぶことはドライバーとして当たり前の責務ですが、それは前提として荷物の梱包が必要分なされていることが条件となっているはずです。
        一例として。パレットへは崩れにくいように積み付けされているか、ストレッチフィルム(通称:ラップ)はしっかり巻かれているか。バラ積みであれば、汚れたり傷付いてはいけない化粧面に対しての梱包は完璧になされているのか、等。勿論、ドライバー側でも破損の無いよう現場ごとにベストを尽くしていますが、ドライバー側に求められることが多すぎて対処しきれないことが現状です。
        もとより私どもドライバーが受け取っているのは目的地まで運ぶことによる運賃のみであり、それ以上の附帯作業に関する必要経費は収受されていないことが大半です。
        標準貨物自動車運送約款等の改正により、附帯作業の明確化と、運賃と附帯作業等による料金の別途記載が必要となりましたので、運送業務とは別の要求をされる場合には合わせて必要分の料金の提示をお願いします。

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        • まめた says:

          それは契約自体に問題があるのでは?私どもは見積もりの段階でそう言ったお話が無い限り、了承して頂いてると解釈します。詳細確認を怠っては後々問題になるのは明らかです。

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        • 匿名 says:

          積み下ろしはともかく持って行った伝票の数があっていたらハンコ押せ!その端末でピッピやって受けないだのエラーだのはドライバーには関係ない

          下等産業
          検品遅いんだよ

          国土交通省へ何度も通報している

          ホワイト物流取り消せとも言った

          加藤三菱食品アクセス三井
          待機時間削減付帯作業なし
          早く実行しろよ

    8. 匿名 says:

      そもそも荷主と運送会社との契約書等には積み下ろし(附帯作業)に関する項目はないんだよね

      ドライバーが積み下ろしする前提で運送会社も契約してるからね、積み下ろしやりたくないなら会社の担当者に附帯作業を項目に入れるよう言えばいいさ。

      荷主に蹴られる可能性高いけどね

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