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    運送業で進む障害者雇用 人材確保、経済的自立を支援・・・

    2015年8月18日

     
     
     

     先日の東京都北区議会議員選挙でトップ当選を果たし、5月26日に初めて区議会に出席した斉藤里恵氏。耳が不自由な斉藤氏の活動を助けるため、議会では全国初めての試みとなる、発言を文字に変換できるタブレット端末を使っていくという。斉藤氏は「人の心が聴こえる街」の実現に向け、議員活動を行っていくようだ。日本では、障害のある人の比率は全体の約6%という。近年、障害者に配慮した政策が進められてきており、企業の障害者雇用も少しずつ進んでいる。しかし、障害者の社会進出には、いまだ大きく厚い壁があるのが現状だ。運送業界では、障害者雇用の促進は進んでいるのだろうか。
     厚生労働省の調査によると、平成26年度のハローワークを通じた障害者の就職件数が、5年連続で過去最高を更新した。産業別では、運輸・郵便業では全体の4.8%となっている。運送業界の喫緊の課題といえば「人材確保」。この問題が議論される際、多く聞かれるのが「女性の雇用」というキーワードだが、他業界では多様な人材の価値を引き出すために、「障害者雇用」が注目されている。


     高齢・障害・求職者雇用支援機構のHPでは、障害者の雇用管理や雇用形態などについて、事業者が創意工夫して取り組む「職場改善好事例」が紹介されている。その事例の一つに、北陸地方の運送会社では3人の精神障害者を雇用しているという。
     同社では、初めて雇用した精神障害者が短期に離職したことから、支援制度などを活用し雇用継続を重視した採用活動を行っている。2人体制にすることで障害者の精神的負担を低減し、長く安心して働ける環境を作り出している。
     また、荷物棚の明示など、障害のある従業員への配慮が、他の従業員のミス減少という、思わぬ副産物を生むなど、会社全体にとって多くのプラス面があるようだ。
     京都市内の運送事業者では今年から、聴覚障害のある社員を雇用し、同社員は現在、倉庫の入・出荷作業を行っている。同社社長は、「さまざまな人と関わり合う社風を作りたいと思っていたところ、偶然にも応募があった。物流会社での経験があったということもあり採用した。社員同士の声かけが以前よりも増え、活気が出ている」という。
     また同社長は「かつては不可能だったが、3年前の法改正で聴覚に障害のある方は、ワイドミラーの使用や聴覚障害者標識(通称・蝶マーク)の表示を行えば、貨物車も運転が可能となった。現在、当社では倉庫作業を行ってもらっているが、今後、運転業務でも障害者のドライバー採用は決して不可能ではないのではないか」と持論を話した。
     経済的自立という面からも、企業が障害者雇用を積極的に行うことは今後、ますます必要となる。就労意欲がある障害者が能力を十分に発揮し、在宅障害者が社会進出すれば、人材の確保にもつながる。
     障害者雇用率が上位の会社では、職域の拡大、レベルアップなどを支援し、障害者雇用の次の段階へと進んでいる。あくまでも「福祉のため」「訓練のため」という雇用ではなく、誇りを持って仕事のできる体制づくりが必要になっている。
     厚労省が発表している、平成26年「障害者雇用状況の集計結果」によると、「障害者雇用制度」における障害者雇用の法定雇用率達成企業は44.7%と、半分に到達していない。障害者のトラック乗務は、場合によっては条件的に難しいことがある。しかし、多様な能力を開拓していくという面では、女性雇用という問題にも共通するものがあるといえそうだ。

     
     
     
     
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