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物流ニュース
三井倉庫HD 営業キャッシュフロー200億円へ
2015年8月6日
三井倉庫ホールディングスは7月23日、新中期経営計画「MOVE2015」の説明会を行った。
藤岡圭社長は、MOVE2015について、「今年は、一昨年にスタートしたMOVE2013の最終年。グローバルフォワーダーになるため、M&AやHD体制への移行を行ってきた。さらにコストを抑えて生産性を上げるため、グループによるシナジーを創出し、名実ともに収益の高いグローバルカンパニーになることを目指した」と説明。
2018年3月期の数値目標として、営業収入2800億円、営業利益110億円、営業キャッシュフロー200億円、ROE(株主資本利益率)8.00%超と発表。
事業遂行体制は、4月にソニーの子会社をグループ化し、「三井倉庫サプライチェーンソリューション」として5社体制から6社体制に増強。サプライチェーンソリューション事業も加え、事業強化・拡張を図った。
藤岡社長は「人材調達も重要で、事業会社・事業領域を超えた人材交流で、専門性を担った人材の育成、チームの多様性で新たな知恵の創出を図る」とした。
MOVE2013ではアジアパシフィックへの集中投資も行い、バンコク、釜山、上海、ジャカルタに流通拠点を保有。成長事業分野への集中投資としてヘルスケア事業に注力し、専門倉庫として西神戸第2倉庫を竣工。今月に西神戸第3倉庫用建設用地を確保し、9月に騎西城西倉庫(仮称)が竣工する。
新計画の実行施策であるソニー子会社のグループ化で、日本、タイ、マレーシアにおけるロジスティクス事業の合弁事業を開始する。調達物流や工場構内物流など、上流段階からの物流プラットフォームの構築や、小売り物流とのシナジー創出を狙う。
三井倉庫インターナショナルは、グローバル事業としてデンマークの「プライム・カーゴ」を買収。「セントラルヨーロッパと位置付け、西欧・東欧・ロシアへの拠点として展開していく」と説明。同じくグローバルフロー事業として、タイ国内の自社運送強化として「ノーススターロジスティクス」を傘下に収め、スーパーマーケット向け食料品・飲料など消費材物流に強い輸配送事業を展開。これによりタイ国内全域への配送網と約180台のトラック、56支店の拠点を保有。メコン流域へのクロスボーダー輸送を展開する意向。
さらに、インドネシア・スラバヤにも物流事業用地1万5125坪を取得。今月から延べ床面積約9000坪の拠点建設に着工し、来年5月に竣工する予定。藤岡社長は「2016―2017年に倉庫をもう一つ保有する計画があり、この2年間で保有倉庫は10倍になる」とした。
新中期経営計画では、業務を標準化することでグループ全体の生産性向上を図り、改善運動推進によって現場レベルの体質を強化。新たに開発する情報システムとシェアードサービスの導入推進を具体策として、グループシナジー創出と生産性向上を目指す。
◎関連リンク→ 三井倉庫株式会社この記事へのコメント
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