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物流ニュース
フクダ運輸倉庫 アドトラックを運転する並木隆さん
2015年12月9日
「ウチの新卒採用第一号」。そう言って福田社長が紹介してくれたのは、フクダ運輸倉庫(福田民男社長、埼玉県新座市)の並木隆さんだ。現在42歳の並木さんは3年ほど前に事務所に上がり、今は配車をする傍ら、同社グループが手掛ける宣伝用トラック(アドトラック)の運転者としても活躍している。
福田社長は、「イベントの告知、宣伝のためにペイントを施した大型車を決まったルートで走らせる。荷役もなく、時間で終わる仕事なので、高齢者や女性でもやりやすい」と言い、「今後、多様な人材を活用したいと考えている」と話す。
並木さんは、「一般のドライバーのときは家電や雑貨などを運んでいたので、荷役も当然楽ではなかった」と話し、「その点、アドトラックは体力的にしんどいということはない」が、アドトラックならではの運転ポイントもあるという。
効果的に宣伝をするため、低速で人通りの多い街中を周回するので、「街中を歩く人たちの注目を集め、気を遣う」と並木さん。「車中でのタバコや食事はNG」と、一般貨物のドライバーにはない「緊張感」がある。
また、「交差点は、あえてゆっくり曲がることで、車体に書かれた宣伝を歩行者に良く見てもらえるよう心がけている」と言い、「魅せる運転」に余念がない。「アドトラックは、広告主さんのイメージを乗せて走っているので、小さな事故も絶対に起こせない。同じルートをひたすら回るので、漫然運転にならないよう気をつけている」と話す。
そんな並木さんだが、人ごみで注目を集めながらのアドトラックの運転よりも「精神的に大変」と言うのは、配車マンとしての仕事だ。「配車係の指示がドライバーの給料に結びついているので、不満を言われることもある」。効率よく仕事を振れるかどうかを、会社だけでなく、ドライバーからも見られているのが配車係で、自身も20年のドライバー歴があるだけに、ドライバーたちの気持ちも良くわかるのだという。
並木さんが一番ほっとするのは、「配車に不備がなく、事故なく一日が終わったとき」のようだ。「何ごともないのが当たり前だが、それでも毎回ほっとする。アドトラックの運転も配車も、何もないのが一番大事」と語る。
福田社長は、「日々同じ業務でも、新たな気持ちで取り組むことが大切」と、並木さんを見守っている。
◎関連リンク→ フクダ運輸倉庫株式会社この記事へのコメント
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