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物流ニュース
太陽工業 フレコンの水平リサイクル、本格実装へテスト開始
2025年12月30日New!!
大型膜面構造物や物流資材などを手掛ける太陽工業(能村祐己社長)は大阪本社(大阪市淀川区)で記者発表会を開き、ランニングタイプのフレキシブルコンテナバッグによる水平リサイクルについて説明した。
来年初頭から、水平リサイクル(使用済みの製品を回収し、それを原料として再び同じ種類の製品に再生するリサイクル手法)のフレキシブルコンテナバッグ(製品名タイコン)の本格実装へ向けたテスト運用を開始する。テスト運用は、合成樹脂に関連する事業を展開しているロンビックを通じて1社、その他1社の事業所構内で行い、3年程度のテスト運用を予定。同社によると、ランニングタイプバッグの水平リサイクルは国内で初めてという。

フレキシブルコンテナバッグとは、合成樹脂や化学品、食品、配合飼料など粉体・粒体を運ぶ物流資材で、同社は一度限りの使用を前提とした「クロスタイプ」と、洗浄して繰り返し使用できる「ランニングタイプ」双方を製造。ランニングタイプは元来、環境負荷の低減効果が高い物流システムであり、さらに今後、水平リサイクルバッグが本格的に導入されれば、より大きな環境負荷の低減効果を発揮できるとしている。本格実装され、同社が目指す「タイコン」の生産数の3分の1がリサイクル品となった場合、年間で約7%のCO2削減(約25トン/年)と試算する。

記者発表会で物流事業統括本部長の岡部禎之氏は、「いつまでも環境負荷に目をつぶっていていいのか。我々がリサイクル品を増やしていく活動をすることで、顧客にも理解を広げたい」と述べ、「リサイクルして製品化することで、顧客が従来捨てていた廃棄物の処理量を減らすお手伝いができる」。同部品質保証課長の宮本憲幸氏は「3年間の実装が必要なのは、どれだけ耐用があるかなど、使っているうちに我々の想定以外のものが出てくるかもしれないため」と説明した。ランニングタイプのタイコンの価格は数万円で、リサイクル品は従来品よりも高くなると想定するが、「地球環境に理解を示すお客様に提案できれば」としている。
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