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    大塚倉庫 濵長一彦社長「勘と経験からの脱却」(下)

    2016年1月27日

     
     
     

     みんなで議論を尽くして戦略を練るという全員野球で考え出されたのが、弱点を強みに変える逆転の発想だった。例えば、ポカリスエットの場合、夏と冬では6倍の物量差がある。夏は倉庫がいっぱいになるが、冬はガラガラの状態。これまではそれが弱点だと考えていたが、季節波動の違うものを探せば、共同配送が可能になるのではと考えた結果、ラーメン業界に行き着いた。「相手もまさかと面喰っていた」というが、説明するうちに納得してもらえた。
     この経験で、「相手の気付いていない潜在的なニーズを引き出すことが重要だと学んだ」という同社長は、「顧客の想像を超える提案をする必要がある」とし、それまでの勘と経験に頼った営業を排除する一方、徹底的にデータを集めて生かすID営業に取り組んだ。
     物流は差がつきにくい。しかし、「差が付きにくいからこそ、少し頭を出せれば他社と差別化が図れる」。従業員の意識は確実に変わっていった。そして昨年6月、同社長は、大塚倉庫の社長に就任する。


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     同社は、倉庫や運輸にもデータ活用を進めている。「勘と経験からの脱却が不可欠」と考える同社長は、その取り組みの最たるものがペーパーレス化だという。倉庫作業では、それまで伝票をもとに入出荷を行っていたものをタブレットに切りかえた。トラックにもiPhoneを常設し、GPSによる位置情報を入手するとともに、トラックの動きなどのデータを蓄積・分析した上で配車に活用している。これにより、実際には3時間かかっていた配車が20分で完了した。
     医薬品、飲料・食品、日用品の3本柱で展開する同社は、全国に8拠点を有する分散型の物流を手掛けている。医薬品業界の主流は東西に大規模なセンターを有する集約型の物流で、同社とは対照的だ。これは、輸液という性質の問題もあるが、同社長は、「災害に強いのは、むしろ分散型で、今後のドライバー不足対策にも短距離配送が可能な分散型の方に理屈が叶っている」と指摘する。医薬品は季節波動が少なく、管理がしやすい。「分散型にしても物流コストのアップにはつながらない」と同社長はいう。その上で、「メーカーから卸へと商品が流れていく中で、パッケージとして他メーカーが参加しやすい共同のプラットフォーム(物流の仕組み)を構築していきたい」と抱負を述べる。
    ◎関連リンク→ 大塚倉庫株式会社

     
     
     
     
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