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物流ニュース
グリーンベル 車両導入初年度から黒字に「財務アップリース」
2016年8月10日
「運送業を成長産業に!」――。
グリーンベル(葛西宣行社長、神奈川県川崎市)が展開する10年償却型リースプラン「財務アップリース」のキャッチフレーズだ。特徴は、「トラックを導入した初年度から黒字にできる点」と葛西社長。
従来のリースでは、実際に10年使うトラックでも、5年ほどで償却することが一般的。実際のトラックは5年後も十分に価値が残っている。そこで、10年使うトラックを10年償却にすることで、輸送原価に占める車両費を半額に抑えるのが「財務アップリース」だ。運賃に対する経費が少なくなるため、黒字が出しやすくなる。運送会社の赤字決算の大きな要因は、車両購入コストが高く、その割に輸送運賃が安いことがあげられる。車両購入から5年間は減価償却のため赤字となり、償却がなくなって以降に黒字に転換する傾向がある。車両購入から5年間の赤字体質を改善して、決算書を黒字化することが「財務アップリース」の大きな狙いだ。
例えば、通常のリース料月14万円(5年リース)の4トンウイング車の場合、「財務アップリース」では、最初の5年間は半額の7万円をリース料、残り7万円を補償金として積み立て、後半5年間は、積み立てた補償金を取り崩して支払いを行い、10年かけて償却する。キャッシュフローは同じ14万円だが、会計処理上は7万円が経費、残り半分の7万円が積立補償金として定期貯金扱いになるため、損益計算に計上されるリース料は半額となる。車両費が半額になるため、自然と利益も増えるというのが初年度から黒字になる仕組みだ。また、増車するほど販管費が希釈されるため、更なる増収増益につながる。
葛西社長は「10年使えるトラックを5年で償却してしまうから成長が止まる。利益分を設備投資にまわすことができれば、会社の利益率は大きく変わっていく。『財務アップリース』の導入で、赤字体質である運送業界を黒字化して、さらには成長産業へと進化させることも可能になる」と話す。
◎関連リンク→ 株式会社グリーンベルこの記事へのコメント
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