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物流ニュース
全ト協 第92回通常総会を開催、強気な経営と待遇改善を
2016年7月21日
全ト協(星野良三会長)は6月30日、第92回通常総会を開催した。開会にあたり、星野会長は熊本地震について触れ、「全ト協が災害対策基本法に基づく指定公共機関として指定されて以降、初めて政府からの要請を受け、緊急物資輸送にあたった」として、出動台数の報告と協力会員事業者らにお礼を述べ、「熊本県知事や市長から、震災で発揮した機動力と、迅速に取り組んだトラック輸送の重要な役割についてお褒めの言葉をいただいた」と話した。また、「全国のト協を通して募った義援金は、目標の5000万円を大幅に上回り、倍近い9300万円が集まった」と報告した。
トラック運送業界の経営環境については「私自身の考えとして、少子高齢化もあり人手不足はこれからも続くだろうが、業界としては決して悪いことだけではない。経営者一人ひとりが運賃について考え、1万円のものを1万1000円にするくらいの強気な経営をしていただきたい。待遇の改善を進め、若い人たちにたくさん来てもらう。これは皆でやらなくては意味がない」と話した。
また、平成27年中の交通事故統計について、「事業用トラックの第1当時者死亡事故数が26年比で22件減ったが、これは素晴らしいこと。今は22件でも毎年22件ずつ減らしていけば、いつかはゼロになる」と述べた。
役員の任期は満了まであと1年あるが、三浦文雄副会長(群馬ト協)が退任。大阪ト協と秋田ト協の会長を退任した坂本克己副会長と嶋田康子副会長は星野会長の選任ということで副会長職にとどまった。
平成27年度決算報告では、収支計算書によると一般会計の収入は事業活動が6億5533万円、投資活動が95万円、財務活動が4000万円。支出は事業活動が5億3736万円、投資活動が3517万円など。当期収支差額は5343万円で前期繰越収支差額と合わせて1億7308万円を今期に繰り越した。
交付金特別会計は収入が事業活動42億6064万円、投資活動ゼロ、財務活動10億703万円。支出は事業活動36億4857万円、投資活動4367万円、財務活動10億円で当期収集差額は6億3872万円、前期繰越金10億61412万円と合わせて今期への繰越金は17億13万円。鈴木基金特別会計は当期収支差額が42万円減、前期繰越金が613万円で、5705万円を繰り越した。
報告事項では、当面の諸案件として(1)ETC2.0車載器購入促進助成事業の予算額増額について(2)平成28年熊本地震への対応状況及び義援金の配分について(3)長時間労働の改善に向けたパイロット事業(実証実験)について(4)準中型免許施行に向けた対応について(5)高校新卒者等の人材確保について(6)第21回全国トラック運送事業者大会開催概要及び次年度開催ブロック(案)について(7)平成28年度主要会議・行事開催日程について――の7項目を説明・報告した。
総会後、退任役員等に対し感謝状が贈呈され、熊本地震に係る義援金も目録として贈呈した。
◎関連リンク→ 公益社団法人全日本トラック協会この記事へのコメント
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