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物流ニュース
台風による274号日勝峠通行止め 無料区間での渋滞解消
2017年4月4日
北海道を昨年8〜9月に襲った台風被害の影響がトラック運送業界でも色濃く残っている。北海道経済部がこのほど発表した「企業経営者意識調査」によると、「台風の影響が現在も残っているか」との問いに対し、「残っている」と回答したのは全体で33.3%だったが、運輸業は47.8%と約半数が影響があると回答し、全業種で最も多かった。
とりわけ、道内輸送の大動脈となる道東と道央をつなぐ国道274号の日勝峠では通行止めが続いている影響が大きい。同国道の復旧は今秋をメドと発表されているが、それまでの代替措置として、道東道の「占冠IC―十勝清水IC」間の通行料が無料とされた。
しかし、「無料になるのは当該区間のみを通行した場合」に限定されていることから、両ICの出口や国道との接続道路の近辺では、無料で走りたい車両の乗り降りが著しく増え、混雑・渋滞の発生やIC近くの路上、私有地などでUターンする車両が出るなど社会問題化している。
道東と道央間を運行するトラックは、「無料で走るためには、当該ICで乗り降りする」必要があるが、混雑に巻き込まれれば大幅に時間がかかる上に、ドライバーの負担も増す結果となる。混雑していない場合でも、ICを降りた後に再進入するためにしばらく走らねばならず、これだけでも物流の利便性が損なわれている状況だ。
このため、トラック運送の関係者が「利便性や安全性を考慮して、道東道を全線走った後でも当該区間のみを無料とするようにしてほしい。ETCなら、このような措置は簡単にできるはずだ」との声をあげている。
こうした声を受けて、北ト協では道開発局などに対して申し入れを行っているが、「一気通貫で走った後で、無料区間だけを無料にしてもらうことは難しい」(同ト協)との感触を得ており、今のまま続く見通しを示している。同ト協では今後、「トラックだけが困っているのではなく、道民全体が不便な思いをしている」などと働きかけを続けていく方針を考えている。この記事へのコメント
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