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    流行の「物流効率化」 デメリットに気をつけて

    2017年6月27日

     
     
     

     共同配送が注目されている。一昔前から共同配送は効率的な物流として、環境問題対策として話題になってきた。あまり普及して来なかったことは周知の事実だろう。しかし、ここに来て慢性的なドライバー不足から、共同配送を導入する企業が続出し始めた。運送事業者としてもドライバー不足対策として有効な手段と言えるが、物流効率化が進みすぎることは、運送事業者にはデメリットともなりかねない。物流効率化について調べた。
     人材不足に悩む運送業界にとって、共同配送は物流効率化を図る必要不可欠なツールと言える。しかし、運送事業者にしてみれば、自ら市場を縮小させていることにもなるもろばの剣でもある。出版取次大手の日本出版販売(日販)とトーハンは現在、首都圏などの大都市圏での共同配送の導入を考えている。
     昨年、両社を含めた3社が大阪府南部で共同配送の実証実験を実施。その際、トラックの台数を28台から19台に減少させることに成功した。今回は首都圏を含む大都市圏での共同配送を実施する考えだ。日販では「配送会社と合意できたところから進めていく」としているが、「配送会社は下請けまでいれるとかなりの数となり、こちらでも、どのくらいの規模なのか把握していない」という。


     トーハンでも「配送会社の数は公表していないし、(共同配送をする上で)数を減らすかどうかも、いまのところ未定」という。両社ともに「運送会社と合意できたところから進める」としているものの、ともに物流効率化を目的としている以上、運送事業者に有利な合意は望めそうにないだろう。
     また、物流効率化が昨今にないほど進んでいることは、JR貨物が初の黒字を達成したことでもわかる。同社では「事業別開示を開始して以来、鉄道事業が初の黒字を達成した」とし、黒字になった背景について、「モーダルシフトのうねり」があると指摘。同社では「少子高齢化に伴う労働人口の急速な減少」や「長距離トラックドライバーの不足」「鉄道を利用した複数企業による共同輸送」などを黒字の要因として説明している。
     鉄道輸送が好調ということは、その半面、トラック輸送が減少しているということになる。昨年、アサヒビールとキリンビールが石川県金沢市に共同配送センターを開設し、トラック輸送から鉄道コンテナ輸送に切り替えた際、年間でトラック1万台分の輸送がモーダルシフトされた。運送事業者の側から見れば、トラック1万台分の仕事がなくなったことになる。
     国内の産業が「物流効率化」へ流れている以上、運送事業者もその流れには逆らえない。どこまで運送事業者と荷主がウィン・ウィンの関係になるような関係を構築できるかが、今後の運送事業者の立場を決定づけるだろう。荷主や元請けと積極的に協議の場を持ち、自身の立場をアピールしなくては、中小の運送事業者はデメリットだけを受けることになる。

     
     
     
     
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