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    パワハラ発生の背景 信頼関係の欠如、誤った権限の行使

    2017年11月1日

     
     
     

     コンプライアンス重視といわれる現代。しかし、そんな世の中でもパワハラ・セクハラなどハラスメントに関する問題は後を絶たない。何気ないコミュニケーションの中にも「ハラスメント」のレッテルが貼られるようになったが、一体、なぜなくならないのだろうか。運送業でもハラスメントによる労災申請などが増えているが、今回は職場で問題にされる機会が多いパワハラについて、根本の原因を探ってみた。
     厚生労働省が発表したパワハラの定義によると、パワハラとは「同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える、または職場環境を悪化させる行為」(厚労省「職場のいじめ・嫌がらせ問題に関する円卓会議ワーキング・グループ報告」平成24年1月)を指す。
     20代から40代を調査対象にした「仕事・会社に対する満足度」調査では、自分の勤務先がブラック企業と感じる理由について、半数の人が挙げた「サービス残業が多い」(回答率48.4%)に、続いて「有給休暇を取得できない」(37.1%)、「社内のハラスメント行為が多い」(25.8%)と、3番目にハラスメントに関する項目が挙がっている。


     ハラスメントが起こる原因の一つには、上司と部下における信頼関係の欠如が考えられる。「職場のパワーハラスメントに関する実態調査報告書」(2012年)では、パワハラ相談があった職場の半数以上に、「上司と部下のコミュニケーションが少ない職場」が認められる。
     また、人事権を持つ上司や中小の運送事業者の多くは、経営者が権限を誤った方向に行使することもあるようだ。間違いを起こし、それがフィードバックされない環境でハラスメントが起きているとしたらどうだろうか。権限をもった経営者・管理職は、「それはやってはいけない」と指摘し、諭す人がいなくなり、それがあらゆるハラスメントの温床となるのではないか。会社の主になってしまえば、なかなか指摘してくれる人は現れない。
     経営者に限らず、ある決まった社員だけに完全に任せきりになると、ブラックボックスと化し、新たな権力の温床となってしまう。例えば、人事評価や昇進・異動についての意見は上司が行うべきだが、「なぜ、そうしたのか」と説明責任を同時に果たすべきだろう。権限をふりかざすのではなく、仕事での能力などで社員に指導していくべきだ。
     トラック運送業は、ハラスメントによる精神疾患が比較的多い職種と言われているが、労働環境が与える影響も大きい。人員不足で個人の負担が増え、ストレスが募り、ハラスメントが起こるという悪循環を断ち切るためにも、適切な人員確保は欠かせない。会社にはさまざまな世代が在籍し、世代が違えば育ってきた環境も大きく異なる。上司と部下の考え方や価値観のギャップを埋めるためには、管理職者は柔軟な対応力を持つことが重要となる。
     ハラスメント対策・防止宣言をHPなどに掲げる企業が増えたが、机上の空論に終わってしまってはいけない。経営者は職場環境を見つめ直す必要がある。

     
     
     
     
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