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    ドライバーにこそ「ライフプラン」を 生活が安定し仕事に責任感

    2017年10月13日

     
     
     

     どのようにすれば、ドライバーに長く働いてもらうことができるか。これは運送事業者の長年の悩みと言えるだろう。人手不足が慢性化したいまだからこそ、ドライバーの定着率をアップさせるために、何ができるかを考えねばならない。それは同時にドライバーの生活を考えることにつながる。「同じ会社で働き続けることは、社会的な信用につながります」と話す上級ファイナンシャル・プランナー(CFP)認定者の荻野嘉彦氏(バルジ取締役、埼玉県上尾市)に、人生設計とも言える「ライフプラン」の大切さについて話を聞いた。
     「人生でおカネがかかることは三つあるといいます」という荻野氏。「家を買うときと、子供の学費。それと老後です」という。「特に運送会社のドライバーで働く方にとって、いつまで働くことができるかを考えておくことは、とても大切です」と指摘する。
     「ドライバーにとって、仕事は運転だけではありません。荷物の積み下ろしも仕事に入っています。働きたくても、肉体的に働けない場合もあるでしょうし、ドライバー以外の内勤の仕事を設けている会社は多くはありません」という荻野氏。「老後を、どうするか、若いうちは考えていないことも多いでしょうが、いつまで働けるか、貯金がどれだけ必要か、年金などのサポートがどれだけあるのかを考えておくことは非常に大切です」と説明する。


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     「新入社員が入社した場合、『ウチの会社でこれだけ頑張れば、これだけ貯金ができる』というセミナーを開くのもいいかもしれません。定着率が上がるでしょう」という荻野氏。「ドライバーの方で『マイホームを建てたい』という方がおられれば、どこまで自分が借金することができるのか、きちんと把握させることも大切」という。
     「余裕を持って返済できる金額は一般的に(ボーナス抜きで)月収の20%から25%までと言われています。もちろん、銀行はそれ以上貸す場合もあります。しかし、あまり借り過ぎると食費や娯楽費を切り詰めるなど、生活に潤いがなくなります」と指摘する。「ドライバーに無理な買い物をさせないということも大切です」という。
     「トラックドライバーの方には転職を繰り返している方も多いと聞きます。しかし、転職を繰り返すと銀行側から見て融資しにくくなるというのは事実です」という。「運送経営者がそういったことを教えていくのも、ドライバーの定着を図るためには必要かもしれません。私たちがセミナーを開いても『何を質問していいのかわからない』という方も少なくありません。大きなお金のことをドライバーが相談する窓口を社内に年1回でもいいので設けることもいいでしょう」という。
     「従業員50人ぐらいまでの運送会社であれば、経営者もドライバーの顔を覚えています。セミナーで終わらずに、経営者や経営者の奥さんがドライバーの相談に乗ってあげるとライフプランとしては、より効果的です」と同氏。「業種によって、多くの方がライフプランを考えている業界と、まったく考えていない業界があるのは事実です。運送業界ではいままで、あまりライフプランを考えてこなかったかもしれませんが、今後、ドライバーと一緒にライフプランを考える会社が生き残っていくとも言えます」という。「給料をあげるだけでも、もちろんドライバーは喜ぶかもしれませんが、『上げたぶんだけ浪費して、いつもピーピー言っている』ということになりかねません。これは実際にあった話です。ライフプランを出すことによって、ドライバーの意識は間違いなく変わります。仕事に責任を持つようにもなります」とも指摘。運送経営者がライフプランをサポートすれば、ドライバーの定着率を上げるだけでなく、企業の成長にもつながっていくという。
     「現在、人手不足で苦しんでいるのは物流業界だけではありません。国内の産業全体が人手不足に陥っています。より従業員の生活に寄り添った会社が増えることは、業界全体のためにもいいことです」

     
     
     
     
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