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    「物流危機」の浸透必要

    2017年11月6日

     
     
     

     国交省は9月25日、第7回トラック輸送における取引環境・労働時間改善中央協議会と、第6回トラック運送業の生産性向上協議会を開催。奥田哲也自動車局長は「これまで長時間労働削減について貴重なご意見をいただき、成果をあげている。国内の物流が破綻しかねない状況にあり、さまざまな意見をいただきたい」と、あいさつした。
     同協議会の議題は「働き方改革をめぐる動きについて」「パイロット事業について」など。参加委員からは、「パレット化については、現場で積み替えを要請されるなど、規格の統一が必要。同時に回収の仕方についても考える必要がある」「高速道路の割引について、200km以上ではなく、1000kmにして欲しい」などの意見が出された。
     また、パイロット事業については荷主サイドの委員から「取引企業が1000社ほどあり、コミュニケーションをとるにもコストがかかる。『ホワイト企業』の見える化を進めて欲しい」「ヤマト運輸の物流クライシスが報道されて、少しは関心を持つようになったが、多くの荷主企業は物流に関心がない。企業の末端にまで、物流が危機だということを浸透させる必要がある」との意見が出た。


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     また、「ヤマト運輸が取り扱う荷物の量を絞っても、他の事業者が安い運賃で運ぶようでは問題は解決しない」と、トラック運送業界の姿勢を問う質問も出た。それに対しては「国内の物流を維持していくために、どのようにすればいいのかを考える必要がある。国民全体の意識改革が必要だ」と業界側の委員が反論した。
     平成28年度のパイロット事業については、平成29年度事業を待たずにガイドラインをまとめていく方針。課題を抽出して、対策と改善事例を出していく。
    ■荷主と物流事業者、双方歩み寄りを
     今回の協議会で、長時間労働の改善と輸送の安全の確保の実現に向けた取り組みとして「標準貨物自動車運送約款の改正」「荷待ち時間の記録義務付け」「荷主勧告制度の運用の改善」などの法整備の状況が報告された。こうした行政の施策と両輪で進めるべき重要な取り組みとして、荷主企業の委員が強調したのは、「荷主と物流事業者のコミュニケーション、パートナーシップの構築」だった。
     三菱商事・ロジスティクス統括部長の鈴木賢司委員は「物流関係者と良い関係を築く必要性を感じているが、時間やコストを割けていない」と漏らした。荷主の抱える課題は環境対応、セキュリティー、コンプライアンスなど多岐にわたり、輸送だけでなく倉庫や通関業者とも関わるためだ。そこで、「ホワイト企業の見える化」など、物流パートナーを効率的に見つけられる仕組みの構築と法整備を同時に進める必要性を訴えた。トヨタ自動車・物流管理部長の一柳尚成委員も、「荷主と物流事業者の双方の歩み寄りが必要」と主張。「荷役時間短縮や適正な走行時間など、物流事業者からの提案が欲しい。何もなければ、どうしてもお金の話になる」と話す。
     同日、平成28、29年度に実施したパイロット事業をもとに作成するガイドラインの骨子(案)が示された。課題別の取り組み方針として、①問題の原因・背景②対策の紹介③典型的な改善事例を一つないし二つ紹介することとしているが、一柳委員は「荷主がすべきことなど、それぞれの役割を明記してほしい」と提案。
     これに対し、国交省自動車局の平嶋隆司貨物課長は「物流関係者が出そろって初めて気づくことも多い。加えてパイロット事業で得られた知見をどう生かすかは大切なこと」とし、また、「どこがホワイト企業かわかるようにするというのは、インセンティブになるのではないか」と述べている。
     経団連は9月22日、長時間労働につながる商慣行の是正に向けた共同宣言を発表し、適正な納期の設定・見直しやサービスの価値に見合う適正な価格での契約・取引など6項目を掲げた。これを受けて、全ト協の馬渡雅敏副会長は「実現すれば、こんな素晴らしいことはない。ホワイト企業だけでなく、『ホワイト荷主表彰』を設けるなど、荷主・物流事業者双方にとって良い仕組みができるとよい」と話している。
    ◎関連リンク→ 国土交通省

     
     
     
     
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